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Intel、戦略転換か? 18Aプロセスを外部提供中止し、次世代14Aに注力へ

Intelが半導体製造事業において、大きな戦略転換を検討していることが明らかになりました。2025年3月に就任したリップ・ブータンCEOは、現在最新鋭の「18A(オングストローム)」プロセスの外部顧客への提供を中止し、次世代の「14A」プロセスに経営資源を集中させるという大胆な方針を提案しています。

### なぜ今、18Aを中止するのか?

18Aプロセスは、Intelが誇る最先端技術であり、AmazonやMicrosoftといった大手企業も採用を表明しています。しかし、ブータンCEOは、新規顧客への供給力が低下していることを理由に、より将来性の高い14Aプロセスに注力することで、長期的にTSMCに対抗できる競争力を確保する狙いがあるようです。

この決定が実行されれば、Intelは数年間にわたり、最先端のファウンドリー市場から事実上撤退することになり、TSMCの独占状態がさらに強まる可能性があります。

### 次世代の希望「14A」プロセスとは

14Aプロセスは、18Aで培った技術をさらに進化させたもので、2027年にリスク生産、2028年に量産開始が予定されています。電力効率を15%〜20%向上させることを目標としており、AppleやNVIDIAといった、現在TSMCを主要なパートナーとしている大口顧客の獲得を目指しています。

### 今後の展望

この戦略転換は、Intelにとって大きな賭けとなります。短期的には巨額の損失や市場シェアの低下という痛みを伴いますが、14Aプロセスで技術的優位性を示すことができれば、ファウンドリー事業のリーダーとして返り咲くことも可能です。

Intelのこの決断は、同社の未来だけでなく、半導体業界全体の勢力図を塗り替える可能性を秘めており、今後の動向から目が離せません。

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