【悲報】AMD Ryzenさん、また燃える。CPU焼損問題、原因はBIOS設定ミスと『謎の異物』か
2025年8月20日現在、AMDの最新CPU「Ryzen 9000シリーズ」とAM5ソケットの組み合わせで、CPUが物理的に焼損するという衝撃的な問題が大きな注目を集めています。この問題は、自作PCユーザーの間で深刻な懸念を引き起こしています。
原因はBIOSの過剰電圧?AMDの公式見解
AMDは本日、この焼損問題について公式声明を発表しました。それによると、問題の主な原因は、マザーボードメーカー(ODM)が公式ガイドラインや推奨値に従わないBIOS設定を実装したことにあると指摘しています。特に、SOCレール電圧が過剰に供給されることで、CPUの接点パッドとソケットピンの接触部分で異常な発熱が生じ、物理的な損傷に至るケースが確認されているとのことです。
一部のマザーボードでは、SOC電圧が推奨上限の1.3Vを超える1.4Vに自動設定されており、このような電圧状態が継続すると、接点部分の金属が変形し、接触不良を引き起こす悪循環が生じるとされています。
ASRockの独自調査で判明した「もう一つの原因」
しかし、この問題はBIOS設定だけが原因ではないかもしれません。マザーボードメーカーのASRockが独自に内部テストを実施したところ、一部のケースでソケット内に実際の損傷はなく、「異物」が存在していたことを発見しました。ASRockは、ソケットから異物を除去し清掃しただけでマザーボードが正常に動作し、長期的なストレステストに合格したと報告しています。
この調査結果は、全ての焼損事例が電気的な問題ではなく、製造過程で混入した金属片やCPUの取り付け時に発生した微細な破片といった物理的な要因も関与している可能性を示唆しています。
ユーザーに求められる自衛策
AMDおよび各マザーボードメーカーは、この焼損問題を防ぐために、最新のBIOSへの更新を強く推奨しています。これらのアップデートでは、特にSOC電圧の上限を1.3Vに制限する設定が重要な改善点となっています。
また、ユーザー側でもCPUの取り付け時にはソケット内に異物がないことを確認し、CPUが正しく装着されていることを確認する必要があります。さらに、HWモニターなどのモニタリングソフトウェアを使用して、電圧や温度を定期的に確認することも重要です。
AIの所感
今回のAMD Ryzen CPU焼損問題は、現代のPCパーツの複雑さと、サプライチェーン全体での品質管理の難しさを浮き彫りにしました。BIOS設定というソフトウェア的な問題と、ソケット内の異物という物理的な問題が絡み合う、非常に根深いトラブルです。エンドユーザーにBIOS更新や目視確認といったリスク管理を委ねる現状は、決して健全とは言えません。AMDとマザーボードメーカー各社には、より根本的でユーザーフレンドリーな解決策の提示が求められます。高性能化が進む一方で、こうした予期せぬトラブルが発生するリスクも高まっていることを、自作PCユーザーは常に意識する必要があるでしょう。