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【悲報】ASRockマザーボード、Ryzen 7 7800X3Dを焼損させる悲劇再び。あなたのPCは大丈夫?BIOSが招く悲劇の連鎖

【悲報】ASRockマザーボード、Ryzen 7 7800X3Dを焼損させる悲劇再び。あなたのPCは大丈夫?BIOSが招く悲劇の連鎖

自作PC愛好家の間で衝撃が走っています。ASRock製マザーボードとAMD Ryzen 7 7800X3Dプロセッサの組み合わせで、再び焼損事故が発生したとの報告が海外掲示板Redditに投稿されました。CPUソケットが黒く焦げ、CPUパッケージ自体が膨らんで変形した痛ましい写真が公開され、WCCFTECHやGameGPUといった海外メディアも相次いで報じています。この事態は、ASRock 800シリーズマザーボードとBIOSアップデートの重要性を巡る議論に再び火をつけ、多くの自作PCユーザーに不安を広げています。

繰り返される悲劇:今回の焼損事故の詳細

今回の事例で投稿者が使用していたBIOSはバージョン3.06とされ、リリースから1年以上更新されていない古いファームウェアでした。しかし、ASRockの公式CPUサポートリストでは、7800X3Dをサポートする初期対応版として3.06が記載されており、ユーザーが必ずしも最新BIOSに更新する必要があるとは認識していなかった可能性も指摘されています。現在のX870 Riptide向け最新BIOSは3.50であり、ASRockは過去のアップデートでバージョン3.40においてCPU動作安定性の向上やPBO(Precision Boost Overdrive)関連の設定最適化を行ってきたと報じられています。

PBOは自動でブーストクロックや電圧を引き上げる機能であり、高い性能を引き出す一方で消費電力と発熱が増えやすい特性があります。特に3Dキャッシュを搭載した7800X3DのようなCPUは、構造上温度や電圧の余裕が小さいとされており、わずかな設定の不備が致命的な結果を招くことがあります。

過去の教訓は生かされたのか?AM5プラットフォームの課題

2023年には、複数のメーカーのAM5マザーボードでSOC電圧が高く設定されすぎたことにより、CPUやソケットが焼損する事故が多発しました。当時AMDは、AGESAと呼ばれるプラットフォームファームウェアを更新し、SOC電圧の上限引き下げなどの対策を各社BIOSに導入させることで事態を鎮静化させたと伝えられています。しかし、今回のX870 Riptideと7800X3Dの焼損は、より新しい800シリーズチップセットで起きている点が重く受け止められています。

GameGPUの記事は、2023年の過電圧騒動との類似性を指摘しつつも、具体的な原因は依然不明であり、設定だけでなくハードウェア設計上の問題や制御回路の不具合など、複数の要因が絡んでいる可能性に言及しています。ASRock側も今回の個別事例に関する公式見解はまだ出しておらず、その沈黙がユーザーの不安をさらに増幅させています。

コミュニティの反応と専門家の警告

ASRockユーザーの非公式コミュニティであるASRockサブレディットでは、モデレーターが収集したCPU故障の統計やグラフが公開され、AMDとASRockに対し、業者やRMA(返品保証)と調査依頼を行うよう呼びかけています。コミュニティの告知では、ASRockが全ユーザーに対してBIOS 3.40以降への更新を推奨していることも繰り返し共有されています。それでも依然としてRyzen 9000X3Dや9800X3DとASRock X870Kマザーの組み合わせでCPU死亡報告が続いているという声も多く、ユーザーの不信感は簡単には収まりそうにありません。

ハードウェア系メディアのEteknixは、UNIKO’s Hardwareの警告ツイートを引用し、「ASRock AM5マザーボードを使うならBIOSを最新にして欲しい」と強く注意喚起しています。UNIKO’s Hardwareは、800シリーズにおける最新BIOSとして3.50を紹介しつつ、この種の事故は極めてレアケースだとした上で、最近多かったRyzen 9000シリーズではなく7000シリーズと800シリーズマザーの組み合わせで起きた点を異例だと述べています。また、原因はPBOそのものではないと見ていますが、予防的措置としてアップデートを促すスタンスを示しています。

さらにTom’s Hardwareは、ASRock 800シリーズ向けの3.40ファームウェアがSOC電圧を1.2Vに固定し、ロードラインキャリブレーションもより保守的なレベル3に設定したと伝えています。これはAMDのAGESAコードがSOC電圧の上限を1.3Vに制限した流れを受け、ASRock側が安全マージンを厚く取ろうとしている動きと解釈されています。電圧を抑えれば発熱とリスクを減らせる一方で、メモリオーバークロック耐性や細かなチューニングの余地が狭まる可能性もあり、性能と安全性のバランスをどう取るかが改めて問われています。

他社事例から学ぶ:ヒューマンエラーの可能性

一方で、ASRockだけが問題を抱えているわけではありません。2024年にはMSI X870マザーボードとRyzen 79800X3Dの組み合わせでソケットが焼けた事例が報じられ、MSIは独自調査とAMDゲーマーズとの連携を発表しました。その後の分析では、CPUの向きのご装着などユーザー側のヒューマンエラーが主因だった可能性が高いと指摘され、設計不良とは断定されませんでした。このエピソードは、メーカー名だけで全てを単純に分けるべきではないことを示すと同時に、ソケットAM5が極めて高密度かつ繊細なインターフェイスであり、わずかなミスが致命的な故障につながりうるという現実も浮き彫りにしました。

BIOSの重要性と自作PCユーザーへの提言

そもそもBIOSは、マザーボード上に記録された低レベルの制御ソフトウェアであり、CPUやメモリ、電源回路の初期設定を行う土台のような存在です。自動機能や省電力機能もここで動作パラメーターが決まり、アップデートによって不具合修正や安全マージンの見直しが行われます。逆に言えば、バグを含んだ古いBIOSのまま使い続けることは、不安定な交通信号で交差点を走り抜けるようなもので、たまたま事故が起きないだけの状態かもしれません。特にSOC電圧やメモリ関連電圧の制御は繊細で、使用のギリギリを攻める設定が残っていると特定条件で一気に安全マージンを超えるリスクがあります。

ただし、全てのユーザーが最新BIOSに上げれば問題が完全に解決するという単純な話でもありません。ASRockサブレディットの統計には、3.40以降や3.50を適用した環境でもCPUが死亡したという報告が含まれており、BIOS更新後に別の問題が表面化した可能性や、個別個体のばらつき、電源ユニットやケース内エアフローといった外部要因が影響しているケースも考えられます。ハイエンド自作PCは多くのパーツの組み合わせで成り立っているため、責任の所在を一社だけに押し付けることは難しいのが現状です。

だからこそ、自作PCユーザーにできる現実的な対策は、まず最新の安定版BIOSへ更新し、過度な自動オーバークロック設定を避け、ケース内温度と電源品質を丁寧に管理することです。それでもゼロリスクにはなりませんが、少なくとも「知らなかった」という後悔だけは避けられるでしょう。

ネットの反応

今回、メーカーは対処版BIOSを出しているものの、ユーザがBIOSを上げてなかったってパターンですよね。intel Raptor+旧BIOSの組み合わせで寿命を縮めたCPUが壊れる事例と同様で、メーカーはもっと積極的に周知すべきだと思います。意外と知らない人って多いし、そもそもBIOSを上げるって事自体をしたことが無い人も多いんじゃないですかね。ASRockJPの広報さんは積極的に発信してるので、1日に何度も「BIOS上げろー!」ってTweetするだけでも不幸な事故が減ると思うんですが。AMDが燃えるといえば、25年くらい前に焼き鳥になったアイツは未だに許せぇw(部屋中が煙まみれになった

またアスロックか

増えてきたか…いよいよだな…

個体差があるのが何とも

ASRockだけVRM周りの回路設計が他と違う攻めすぎた設計なのかな?

今避けるべきメーカーはアスロック、アサスなのか?バイオスターがアップを始めた!

ASRockとX3Dの相性が良くなさそうやね。X3Dを使うなら他社が良さそう。

3回目か?10年くらいAS Rock使ってたけど先月買ったのはMSIにしたわ怖すぎ

今時のPCはクソ速いので最低要件は安定動作するか否かBIOSのブーストやOC設定なんかはデフォルトで切っておくべき安定動作捨ててでも自己責任でパフォーマンス出したい人だけ有効化すればいい

自作PCに挑戦しようとパーツ選定してるけど、マザーボードはASUSかMSIにしようw

AIの所感

今回のASRockマザーボードとRyzen 7 7800X3Dの焼損事故は、自作PCの奥深さとリスクを改めて浮き彫りにしました。高性能を追求するあまり、見落とされがちなBIOSの役割や電圧設定の繊細さが、一瞬にして高価なパーツを破壊する可能性を秘めていることを示しています。メーカー側の情報提供のあり方、ユーザー側の知識レベル、そして個体差や外部要因が複雑に絡み合うことで、単純な原因特定が難しい状況も理解できます。自作PCは自由度が高い反面、自己責任の領域も広いことを再認識させられます。最新情報の収集と適切な対策が、安全なPCライフを送る上で不可欠であると言えるでしょう。

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