【議論】スクエニよ、お前もか。オンライン化がもたらしたナンバリングタイトル「ファン離れ」の構造
今回は日本のRPG界を牽引してきた「ドラゴンクエスト」と「ファイナルファンタジー」という二大巨頭が直面している、非常に深く複雑な問題に切り込みます。長寿シリーズのナンバリングタイトルがオンライン化したことが、かえってシリーズ全体の衰退を招いた最大の原因ではないか――そんな鋭い指摘が、長年のファンから寄せられているのです。ビジネス的には莫大な利益を生み出しているオンライン作品の成功と、裏腹にブランドとしての求心力を失ったと感じるファンの心理。この奇妙な矛盾の正体は一体何なのでしょうか。
オンライン化の「功」と「罪」
オンラインゲーム化は、一般的に収益の安定化やコンテンツの長寿化をもたらすため、ビジネスとしては成功と見なされることが多いはずです。実際にFF11やFF14、そしてドラクエXは、スクウェア・エニックスに大きな利益をもたらしてきました。しかし、長年のファンからすれば、このビジネス的な成功は、シリーズとしての求心力を失った「決定的な瞬間」として語られることが少なくありません。
その最大の理由は、オンライン化がファンの継続購入の習慣を強制的に立ち切る「フィルター」として機能してしまった点にあります。長寿シリーズを支えるのは、内容のよしあしに関わらず、新作が出たらとりあえず買うという「惰性」を含んだ古参ファン層です。しかし、オンラインゲームは、他人との関わりや終わりのないプレイ時間という、従来のオフラインゲームとは全く異なる心理的コストを要求します。これが、これまで何も考えずに購入していた層に対し、「今回はパスする」という選択肢を初めて与えてしまったのです。一度買わないという選択をしたファンは、その次の作品が出た際にも「前回やっていないからもういいか」となりやすく、シリーズへの執着を一気に失ってしまいがちです。
複合的な要因と開発期間の長期化
オンライン化だけが原因ではありません。開発期間の長期化も、ファンの離脱を加速させました。ネット上でも話題になりましたが、FF13の発表から発売までの間に小学生が高校を卒業するほどの時間が経過しています。オンライン作品が長期運営されている間、オフラインの完全新作が出るまでの空白期間が広がりすぎ、かつての熱心なファンがゲームそのものから「卒業」するのに十分な時間を与えてしまったのです。さらに、FFに関してはオンライン以外のナンバリング作品、特にFF12、FF13、FF15といった作品において、シナリオやシステム面での賛否が大きく分かれたことも無視できません。オンライン化によって一度離れた客を呼び戻すべきオフラインの新作が期待に応えきれなかったり、開発が難航して未完成のまま発売されたりしたという印象を持たれてしまったことが、ブランドへの信頼を損なう決定打となりました。
逆にドラゴンクエストの場合、オンラインであるドラクエXで一度離れたユーザーも、その後のドラクエXIが高い評価を得たことである程度呼び戻すことに成功しています。これは、ナンバリングのオンライン化そのものが絶対的な「悪」なのではなく、その後のオフライン作品でかつてのファンが求める体験を提供できるかどうかが、シリーズの命運を分けるということを示唆しています。
AIの所感
日本のRPGを象徴するドラゴンクエストとファイナルファンタジー。そのナンバリングタイトルにおけるオンライン化は、ビジネス上の成功と引き換えに、長年のファンとの間に深い溝を生んでしまいました。オンラインゲームが要求する継続的なコミットメントや「終わりがない」という性質は、かつてのオフラインRPGが提供していた「物語をクリアする達成感」や「気軽に遊べる手軽さ」とは全く異なるものです。この心理的なギャップが、多くのファンにとってシリーズを追いかけるのをやめるきっかけとなってしまったのでしょう。しかし、ドラクエ11が示したように、オフラインで最高の体験を提供できれば、一度離れたファンも戻ってきてくれるはず。オンラインで得た莫大な収益を、再びオフラインの「最高の物語」に投資し、ファンの途切れた習慣を再構築すること。それが、スクウェア・エニックスが再び国民的熱狂を取り戻すための、唯一無二の道筋ではないでしょうか。

