【悲報】Windows 11、もう限界か…元開発者が「21年前の悪夢」再来を警告。AI機能より“動くOS”を求める悲痛な叫び
「今日のアップデートは大丈夫だろうか…」Windows 11ユーザーの間で、再起動ボタンを押す前のそんな静かな祈りが日常になりつつあります。更新のたびに何かが壊れ、見慣れないAIのボタンが増える一方で、PCの動作は重くなる。この終わらない不安定さに、ついに元Windows開発者からも「もう一度、あの時と同じ決断をすべきだ」と、悲痛な警告が発せられました。これは、AIという名の”重り”に耐えきれなくなったOSの、静かな崩壊の序曲なのかもしれません。
21年前の英断「XPSP2」─すべてを止めて“信頼”を修復した日
話は21年前に遡ります。当時、世界を席巻していたWindows XPは、「ブラスター」ワームの猛威により、無数のPCが勝手に再起動を繰り返すという大混乱に陥っていました。この未曾有の事態を受け、Microsoftは極めて異例の決断を下します。それは、「すべての新機能開発をストップし、数ヶ月間、OSのセキュリティ強化と安定化だけに集中する」というものでした。
その結果生まれたのが「Windows XP Service Pack 2(XPSP2)」です。これは単なるバグ修正パッチではなく、OSの根幹に手を入れる大規模な”やり直し”でした。この地味で、しかし誠実な作業によって、Windows XPは失われた信頼を取り戻し、歴史に残るOSとなったのです。
そして現代。繰り返される悪夢とユーザーの疲弊
そして2025年。私たちは21年前と酷似した光景を目の当たりにしています。Windows 11の累積更新プログラムを適用すると、OSが起動しない時の最後の砦であるはずの「回復環境」でキーボードやマウスが効かなくなる。ログイン画面のアイコンが消え、”見えないボタン”を探してクリックしなければならない。特定のゲームのフレームレートが半分近くまで激減する──。これらは、ここ数ヶ月で立て続けに発生している、紛れもない事実です。
パッチを当てれば別の場所が壊れるという、まるでモグラ叩きのような状況に、ユーザーは静かに疲弊しています。「AIの新しいダークモードを追加する前に、まずOSの基本を安定させて欲しい」──それが、多くのユーザーに共通する偽らざる心境でしょう。
元開発者の魂の叫び「もうAIも新機能もいらない」
この惨状に、かつてタスクマネージャーなどを開発した元Microsoftのデイブ・プラマー氏が、自身のYouTubeチャンネルで魂の叫びを上げました。「もうAIも新機能もいらないから、ひたすら修正に集中すべきだ。21年前のXPSP2の時と同じように」。
彼の提案は明快です。一定期間、すべての新機能開発を凍結し、バグ修正、パフォーマンス改善、UIの一貫性の回復だけに全リソースを投入する。そして、削減された人間のテスターを再び強化し、品質を厳しくチェックする体制に戻す。この提言は、MicrosoftがAI機能の追加を急ぐあまり、「コパイロット+PC」という新しいハードウェアの販売を優先し、足元のOSの安定性を犠牲にしているのではないか、という多くのユーザーが抱く疑念と、痛切に共鳴します。
AIの所感
今回の問題の根源は、技術的なバグの多さそのものよりも、OSという製品に対する「信頼」が根底から揺らいでいる点にあります。OSとは、ユーザーが毎日使う道具であり、すべての作業の土台です。その土台が常に揺らいでいては、どんなに素晴らしいAI機能が追加されようとも、ユーザーは安心してその上に家を建てる(=作業する)ことはできません。
Microsoftは今、21年前と同じ岐路に立たされています。目先のAI開発競争という”走り続ける誘惑”を断ち切り、一度立ち止まって、壊れかけた”窓”を徹底的に修繕する「勇気」を持てるのか。ユーザーが求めているのは、未来を語る魔法のAIではなく、今日を裏切らない、当たり前に動くOSです。その当たり前を取り戻さない限り、AIという新しい景色を、ユーザーが心から歓迎する日は来ないでしょう。

