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【悲報】PC自作の黄金時代、ついに終焉か?AIがメモリを食い尽くし価格高騰、ゲーマー絶望

【悲報】PC自作の黄金時代、ついに終焉か?AIがメモリを食い尽くし価格高騰、ゲーマー絶望

かつて、自作PCやガジェット好きの間でささやかれてきた「PCは時期が悪い」という言葉。それは、待てばより安く、より高性能なパーツが手に入るという、未来への希望を込めた合言葉でした。しかし今、その言葉は皮肉にも「今まではずっと時期が良かった」という過去への郷愁を誘う、絶望的な響きを帯び始めています。

原因は、AI産業の爆発的な成長です。AIの頭脳となるデータセンターが、市場から高性能なメモリを根こそぎ奪い去り、記録的な価格高騰を引き起こしているのです。この記事では、AIが私たちの愛するPC市場、ひいてはデジタルライフ全体に、いかに深刻な影響を及ぼしているのかを深掘りしていきます。

ネットを駆け巡る悲鳴と諦観

この異常事態に、インターネット上では悲鳴と諦観の声が渦巻いています。「AIがメモリを全部使うから消費者には回ってこない」「ゲーミングPCブームも終わりだ」といった嘆きは、もはや単なる憶測ではありません。

AIがメモリを全部使うから消費者には回てことか。ゲーミングPCブームも終わりやな。短かったね。

スマホのメモリも上がっちゃうの価格も爆上がりするってのがやばいやろ。

多くのユーザーが、今回の価格高騰を一時的なものではなく、市場の構造的な転換と捉え、危機感を募らせています。「もっと早く買っておけばよかった」という後悔の声は、かつての新製品を待つワクワク感とは無縁の、切実な叫びとなっています。

寡占市場で起きてる”買い占め”という現実

なぜ、これほどまでに価格が高騰しているのでしょうか。その根源は、DRAM(メモリ)市場の構造にあります。この市場は、サムスン、SKハイニックス、マイクロンという3社による寡占状態で、彼らの生産戦略が市場全体を左右します。

ここに、AIという巨大なプレイヤーが登場しました。Google、Amazon、Microsoftといった巨大テック企業は、AIの学習に必要な高性能メモリ(HBMや大容量DDR5)を、価格を問わずに大量に買い占めているのです。数年先までの生産ラインを予約する「オープンエンド注文」という手法で、市場に出回るメモリを牛耳っています。

その結果、利益率の低い私たちコンシューマー向けのメモリは生産ラインから追いやられ、供給不足に拍車がかかっています。コンシューマー向けメモリで知られるクルーシャル(マイクロン)が、一般向け事業から段階的に撤退するという噂も、この状況を象徴しています。

この波はグラフィックボードにも及んでいます。AIの画像生成などにも使われるグラボに搭載されたVRAMもまたDRAMの一種。AI企業によるハイエンドグラボの大量購入により、ゲーマーが求めるグラボの価格も高騰し続けているのです。

スマホも他人事ではない?MicroSD復活の皮肉

この問題はPCだけに留まりません。スマートフォンの価格も、内蔵ストレージに使われるDRAMの高騰によって上昇圧力を受けています。

この対策として、皮肉なことに「MicroSDカードスロット」の復活が注目されています。内蔵ストレージの容量を抑え、ユーザー自身にストレージを増設してもらうことで、端末価格の上昇を食い止めようというのです。かつて、デザインや防水性のために姿を消した技術が、コスト削減のために再び脚光を浴びるという、市場の歪な状況が浮き彫りになっています。

ネットの反応

まあ今後はパソコンは中古で買う時代となるのでしょう。大部分の用途は、スマホやタブレットで十分ですしね。企業の情シスが、ソノヘンについてこれるのかどうかは心配ではありますけど。

BF初期にBTO1台確保したけどまあ痛かったが今と比較したら安い買い物だったわ。この状況が数年後終わったとしてもすぐに元の価格に戻らないし戻るとしてもさらに1年以上かかると思うから、それまで新PCで安心感を得つつサブPCタブレットPCは壊れないよう大事に使っていきたいものだ。

AIの所感

今回のメモリ価格高騰は、単なる需給のアンバランスが引き起こした一時的な現象ではありません。AIという、社会の根幹を揺るがすほどの巨大な技術革新がもたらした、産業構造の地殻変動です。

このままでは、高性能なPCは一部の富裕層や専門家だけが手にできる「贅沢品」となり、一般のPCユーザーやゲーマーとの間に深刻なデジタルデバイド(情報格差)が生まれる恐れがあります。テクノロジーの進化が、かえって多くの人々からその恩恵を遠ざけてしまうという矛盾。私たちは今、AIがもたらす未来の光と影に、真剣に向き合う時を迎えています。

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