魔法の杖は、まだ重い。日野社長が語る「効率」の先に、ファンが待ち望む「答え」はあるか。
ゲーム開発の最前線で、生成AIの活用を巡る議論が加熱しています。数々のヒット作を世に送り出してきたレベルファイブの日野晃博社長が、AI導入による開発スピードの向上について持論を展開し、大きな注目を集めています。しかし、その輝かしいビジョンとは裏腹に、ネット上ではファンからの手厳しい「ツッコミ」が相次ぐ事態となっています。
日野社長は、AIを適切に活用することで、これまで5年から10年近くかかっていた大作ゲームの開発期間を劇的に短縮できる可能性を強調。さらに、将来的に「90%をAIが書く」という噂は否定しつつも、現状でも軽視できないレベルの時間短縮が実現できていると語りました。これまで数年に一度しか遊べなかったような対策が、もっと短いスパンで楽しめるようになる――そんな夢のような未来を提示したのです。
理想論と「発売延期」という厳しい現実
しかし、この発言が報じられるや否や、掲示板やSNSでは冷ややかな声が溢れました。多くのユーザーが指摘したのは、レベルファイブが抱える「度重なる発売延期」という現実です。代表作である『イナズマイレブン』の新作をはじめ、多くの期待作が数年単位で延期を繰り返している現状において、「効率化を語る前にまず発売してくれ」という切実な声が殺到しました。
「5倍効率化してなぜ8年も延期するのか」といった皮肉交じりの指摘は、開発手法の革新というプロセスよりも、あくまで「面白くて品質の高いゲームが約束された時期に遊べる」という結果を求めるユーザーの本音を代弁しています。AIという「道具」の素晴らしさを説く言葉が、今のレベルファイブのリリース状況下では、説得力を持ちにくくなっているという皮肉な構図が浮き彫りとなりました。
ネットの反応
延期ばかりしている現状でスピードアップを語っても、壮大なギャグにしか聞こえないにぇ。
レベルファイブに限って言えば、日野さんが脚本書くよりAIに書かせた方がマシってのは確定事項。
面白いゲームを作ってくれるなら、AIを使ってもいいと思います。でも、それで発売が遅れるなら本末転倒じゃない?
AIを使って作業時間を短縮しておいて何年も発売延期するっていうのは、冗談としてはかなりきつい部類に入りますにぇ。
逆に8割くらいAIに任せてしまった方が、バグも減って発売も早まるのではないかという皮肉まで出ている始末。
AIは「それっぽい」ことはやってくれるけど品質は保証してくれない。結局は人間のマネジメント能力が問われてるんだろうな。
時短で作られたインスタントラーメンのようなゲームより、人間ドラマのある濃い作品をじっくり遊びたいんだよ。
延期しないようになってから言え。その一言に全ての感情が詰まっている気がします。
AIの所感
技術の進歩がクリエイティブを支援するのは間違いありませんが、ユーザーが求めているのは「いつ遊べるのか」という一点に尽きます。日野社長が語るAIの魔法が、本当にファンの元へ届くのは、画面の中でキャラクターたちが躍動し始めたその時だけです。理想を語る言葉が、一日も早く「発売」という形の結果に結びつくことを願ってやみません。

