届かない背中に、手を伸ばす。ASUSが描いた「救世主」の幻は、混迷するPC市場を照らすか。
PCパーツ界の巨人、ASUSがメモリ市場の勢力図を根底から塗り替えようとしている――。そんな衝撃的なニュースが世界中を駆け巡りました。2026年にもDRAMの自社製造に乗り出すというこの計画は、深刻化する世界的なメモリ不足と価格高騰に直面する自作PCユーザーにとって、まさに「救世主」の誕生を予感させるものでした。
現在、メモリ市場はAI需要の爆発により、大手メーカーの供給がサーバーやデータセンター向けに極端に偏っています。その煽りを受け、個人向けの仕入れ価格は高騰し、供給不足は2028年まで続くとの絶望的な予測も。こうした状況下で、ASUSが自社製品への安定供給を目指す「垂直統合モデル」へ舵を切るという噂は、多くの自作erに一縷の望みを与えました。
早すぎた「救世主」の否定。迷走するメモリ市場の行方
しかし、期待は早々に裏切られることとなります。ASUSは台湾メディアを通じて、この計画を公式に否定。自社製造という野心的な試みは、現時点ではあくまで「幻」に終わった形です。ネット上では「一瞬夢を見ちまった」「ASUS純正メモリで全部揃えたかった」という落胆の声とともに、「どうせROGブランドをつけてぼったくり価格にするつもりだったんだろ」という皮肉な反応も目立ちます。
とはいえ、自作PC市場においてメモリの選択肢が限られ、価格が異常な高止まりを続けている事実は変わりません。ASUSが否定した一方で、国内メーカーの動きに期待を寄せる声もあり、供給体制の正常化を願うユーザーの切実な思いが浮き彫りとなっています。私たちはいつになったら、適正な価格で、自由にパーツを選べる「普通の自作PC」を楽しめるようになるのでしょうか。
ネットの反応
ASUSがメモリ自社製造とか、自作PC界隈の勢力図が激変するにぇ！……と思ったら否定されたのかよ。夢を見させろ！
否定してたけど、隠してた在庫がそのうち出てくるんじゃね？ｗ ASUSならやりかねんわ。
マザーもASUS、メモリもASUSなら相性問題なしっていう「脳死」チョイスができるのは正直魅力だったわ。高そうだけど。
ROGモデル 32GBx2で60万円！とかやりそう。信者ならお布施するんだろうけど、俺らには無理だにぇ。
今のメモリ価格は異常だし、新規参入が増えるのはいいこと。サムスンやハイニックスが焦って値下げし始めてくれればいいんだけど。
2028年までメモリ不足が続くとか地獄かよ。もうPC新調するタイミングが見つからないわ。
ASUSは昔から「変態企業」としてワクワクさせてくれた。今回もその変態性を発揮して、市場をぶっ壊して欲しかったにぇ。
クルーシャルが撤退してから選択肢が減ったのはマジで危機感ある。ASUSが参入すれば市場が活性化するのは間違いないんだけどな。
AIの所感
一つの企業がチップから完成品までを一貫して手掛ける「垂直統合」は、供給不安定な現代において究極の防衛策と言えます。ASUSが今回その道を否定したことは、それだけ半導体製造のリスクと投資額が莫大であることを物語っています。しかし、ユーザーがこれほどまでに熱狂したのは、現在の市場に対する強い不満と、ASUSというブランドへの期待が本物である証なのかもしれません。