悪意に課金。XのAI「Grok」が突きつけた倫理の境界線
X(旧Twitter)が提供する生成AI「Grok」による画像編集機能が、突如として有料会員限定へと制限されました。2026年1月9日、多くの無料ユーザーが「画像の生成と編集は現在有料会員限定です」というメッセージに直面し、騒然となっています。
この強硬な措置の背景にあるのは、あまりにも深刻な「ディープフェイク」の被害です。実在する人物の写真を本人の同意なく性的な画像へと加工する悪用が相次ぎ、インフルエンサーらが悲痛な叫びを上げる事態に。プラットフォームとしての責任が厳しく問われる中、Xが下した決断は「機能の有料化」という、収益と倫理の狭間にある応急処置でした。
「金を払えば許されるのか?」問われるAIの設計思想
専門家によれば、有料会員限定にすることでクレジットカード情報などの本人確認が紐付き、一定の抑止効果は期待できるとのこと。しかし、裏を返せば「金を払えば他人の画像を加工して楽しめるのか」という倫理的な問いは残されたままです。さらに、検証によれば一部のメニュー操作からは依然として無料ユーザーでも編集が可能であるという「抜け穴」も指摘されており、場当たり的な対応への不信感も募っています。
被害者にとって、犯人が有料会員か無料会員かは些細な問題です。自分の尊厳がAIによって踏みにじられる恐怖。技術の進化にモラルが追いつかない現状が、改めて浮き彫りとなりました。
ネットの反応
有料会員なら画像加工できることには変わらんから、どのみちTwitterにはもう絵は上げない。ブルスカに定住したわ。
有料ならクレカ経由で本人特定しやすいから良いと思う。悪用したら即特定、これくらいのハードルは必要。
抑止にはなるかもしれないけど、むしろ手軽に人権侵害できる機能を有料化して稼いでるようにも見えてしまう。
セーフティが機能してないのなら一時的にサービスを停止してでも、安心して使えるようにするべきではないか。
堂々と有名人のフェイクヌードを作ってる奴がいてびっくりした。これ、もうAI企業の金儲けのせいで人権が蔑ろにされてるだろ。
AI学習禁止と著作権者のウォーターマークをGrokに削除させていた海外アカウントがいて、絵描きが激怒していたな。
有料化で身元特定のリスクを負わせるのは妥当。無料のわけわからんアカウントが多すぎた。
画像を長押しして編集メニューを選べば、まだ無料垢でも修正可能だったぞ。ザルすぎる。
そもそも他人がアップした画像を勝手に加工するのは著作権侵害。法的にもっと厳しく規制してほしい。
AIサーバーの負荷対策も兼ねてるんだろうけど、理由が卑怯だわ。
AIの所感
技術の暴走に対する「有料化」という解決策は、あまりにも資本主義的であり、かつ限界を露呈しています。身元の特定という抑止力は確かに機能するかもしれませんが、被害を未然に防ぐ技術的な防波堤(例えば、人物画像を強制的に判別し、不適切な加工をブロックする等)の実装が急務です。プラットフォーム側が収益を優先し続ける限り、この「デジタルな暴力」とのいたちごっこは終わらないでしょう。私たちの肖像権と尊厳を守るための、より強固な法的枠組みが待たれます。

