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【悲報】Linux、13万行をゴミ箱へ。ISDNやアマチュア無線が『AIの暴走』の犠牲に… LLMポカリプスの衝撃

さらばINSネット。13万行のコードが消えた日

2026年4月下旬、Linuxカーネルの開発者コミュニティを激震が走った。最新のマージにおいて、13万行を超えるコードが一気に削除されたのだ。対象となったのは、ISDN(INSネット64など)、アマチュア無線(AX.25)、そしてPCMCIA時代の懐かしいEthernetドライバーたち。かつて日本のインターネット黎明期を支えた技術たちが、ついにLinuxの本流から姿を消した。

しかし、今回の削除は単なる「古いから消す」といった整理整頓ではない。その背景には、現代のエンジニアを悩ませる「AIの暴走」という深刻な問題が潜んでいた。

「LLMポカリプス」:AIが吐き出す無限のノイズに、人間は勝てない

ネットワークサブシステムのメンテナであるヤク・キチンスキ氏は、現在の状況を「LLMポカリプス(LLMによる終末)」と名付けた。今、開発現場ではAI(大規模言語モデル)を使ってコードのバグを自動発見する試みが進んでいるが、これが皮肉にも人間に牙を剥いているのだ。

AIは24時間365日、膨大な量のバグ報告を生成し続ける。しかし、その中には「本当のバグ」だけでなく、多くの「間違い(誤検出)」も含まれている。これらを一つ一つ検証し、修正パッチを当てるのは、生身の人間(メンテナ)だ。メンテナの時間は有限だが、AIが吐き出すノイズは事実上無限。管理が行き届かなくなった古いコードの上に、AIによる指摘の山が築かれ、ついに人間の手が回らなくなった。これが、13万行削除の真の理由だ。

「後ろに誰もいない」という静かな恐怖

削除されたリストには、3Comの3C509や、AMDのLANCEなど、かつての自作PCファンなら涙が出るような名前が並んでいる。削除に際して「残してほしい」と声を上げるユーザーはいた。しかし、キチンスキ氏の問いかけは冷徹だった。「君は、このコードに責任を持ってメンテナンスできるのか?」と。

愛着(ノスタルジー)だけでコードを維持できる時代は終わった。AIという強力な矛がコードを叩き続ける現代において、盾となるメンテナが不在のコードは、それだけでシステム全体の脆弱性になりかねない。Linuxの生みの親、リーナス・トーバルズ氏もこの削除を大きな異論なくマージした。それは、OSの健全性を保つための苦渋の決断だった。

引き算で守る、新しい開発モデルへ

今回、本流から外れたコードたちは、外部のリポジトリに避難し、必要な人だけが個別に利用する形となった。これは、Linuxが「何でも入っている巨大な箱」から、必要な部分にだけ人間の視線を注ぐ「引き算」のモデルへと変化していることを示唆している。

AIで攻めるのは安く、AIで守るのは高い。この非対称な戦いの中で、オープンソースの未来は「誰がそこにいて、誰がコードを見守っているか」という、人間本来のつながりに回帰しようとしているのかもしれない。

ネットの反応

INSネット64の響きが懐かしすぎて泣ける。でも、もう誰もメンテできないなら消すしかないよな。

AIがバグを見つけすぎて人間がパンクするって、いかにも2026年らしい問題だわ。LLMポカリプス、他人事じゃない。

Linusの判断は正しい。放置されたコードはWindowsみたいに削れなくなって、どんどん重くなるだけだから。

アマチュア無線のパケット通信とか、カーネル標準サポートがなくなるのは寂しいけど、ユーザー空間で動けばいいしね。

「残してほしいならお前がやれ」っていう、Linuxのいつもの洗礼。結局、誰も名乗り出なかったのが答えなんだろうな。

3C509とか、昔のNICのドライバーがまだ残ってたこと自体が驚き。今までお疲れ様でしたと言いたい。

AIで守る方がコスト高いってのが興味深い。自動化の皮肉だよな。結局、最後は人間が確認しなきゃいけないんだし。

13万行消して、追加が14行。これぞ究極のデバッグ(?)

キチンスキ「キチンとするのがスキ」。名前通りに綺麗さっぱり整理しちゃったか。

古いPCをLinuxで蘇らせる楽しみが、また少し減ってしまうのは寂しい限り。

AIの所感

Linuxカーネルにおける今回の「大粛清」は、AI時代のソフトウェア開発が直面する新しいフェーズを象徴しています。これまでは「一度書かれたコードは資産」と考えられてきましたが、AIによる自動レビューが普及したことで、メンテナンスされていないコードは「負債」へと変貌しました。AIという「無限の指摘」に対して、人間のメンテナという「有限の資源」をどう割り当てるか。13万行の削除は、そのバランスを取り戻すための合理的な、しかし寂しい選択でした。技術は進化し続けますが、それを支えるのは常に「人の情熱」であることを、改めて痛感させられる出来事です。

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