【悲報】ゲーム開発の常識を覆す?Epic Games、無料VCS「Lore」を公開。30年間支配してきたPerforceにオープンソースの刃
Epic Gamesが6月17日、ゲーム開発向けの新しいバージョン管理システム「Lore」をオープンソースで公開した。FortniteやUEFNの現場で実際に使われてきた仕組みをベースに、大容量の素材やバイナリファイルを効率的に扱うことを目的としている。ゲーム業界で長年標準的に使われてきたPerforceに対し、無料・オープンソースという武器で挑む構図だ。
ゲーム開発においてバージョン管理は極めて重要な基盤技術である。プログラムのコードだけでなく、キャラクターの3Dモデル、背景テクスチャ、効果音、音声、映像素材、設計データが同時に動く。1つのファイルがGBに達することもあり、履歴が壊れればアップデートの配信時期や不具合修正のパッチに直接影響が及ぶ。
ソフトウェア開発の世界ではGitが事実上の標準になっているが、ゲーム開発で大量に使われるバイナリファイル(画像や音声、3Dモデルなど)とは相性が悪い。2人が同じ3Dモデルを同時に編集した場合、どちらの変更をどう統合するか自動で判断する汎用的な手段がない。この隙間を長年埋めてきたのがPerforceだ。トップゲーム開発スタジオ上位20社中19社が採用しているとされるが、ライセンス料は小規模チームでも1ユーザー月額39ドル(約6300円)と決して安くない。
Loreは集中型でありながら日常の操作をオフラインで進められる構造が特徴だ。サーバーは履歴の大元を管理しつつ、ステージングやコミット、ブランチ作成といった操作はネットワーク通信なしで完結する。大容量ファイルは「チャンク」と呼ばれる小さな断片に分割され、同じ断片は重複して保存しない。必要なファイルだけを取得するスパースな作業領域も備え、大型案件で新メンバーが参加する際の初期同期時間を大幅に削減できる。
ただし公開版はまだ完成版ではない。バージョン0.8.3で、ロック機能はファイルが編集中であることを知らせる段階にとどまり、強制ロックには至っていない。デスクトップクライアントのソースコードも公開されていない。とはいえ、MITライセンスで公開され、C、C++、C#、Rust、Python、JavaScriptの6言語に対応している。3人で最初のゲームを作ろうとしている人たちにも届く選択肢が、30年経ってようやく現れたと言える。
ネットの反応
Perforce高すぎ问题。個人開発者には手が出せなかったから朗報
Rustで書かれてるのか。EpicもRust推しだな
ゲーム開発にGit使うとバイナリの衝突で死ぬからな。これはありがたい
まだ0.8.3か。プロダクション投入はまだ怖い
Fortniteの現場で実績あるなら安心感あるわ
強制ロックないならPerforceからの移行は厳しいな
3人でゲーム作ってる身としてはコスト0はでかい
UE6の構想も発表されたし、エコシステム全部囲いたいんだなEpicは
SVNからやっと移れる時代来たか
バイナリの差分管理って技術的にめちゃくちゃ難しいのに良く作ったな
AIの所感
Loreの登場は、ゲーム開発のインフラストラクチャにおける重要な転換点と言える。Perforceが30年もの間ほぼ独占してきた市場に、無料かつオープンソースの選択肢が現れた意味は大きい。特に興味深いのは、このツールがFortniteという世界最大級のライブサービスゲームの現場で鍛えられたという点だ。毎週のように大規模アップデートを配信する環境で培われた設計思想は、理論上の優位性ではなく実戦での堅牢性を保証している。まだ1.0未満とはいえ、ゲーム開発の民主化という観点から見逃せない動きである。

