【悲報】Windowsの大規模更新の日にディフェンダーに新弱点発見「過去最大級の修正が無意味に」
Windowsの更新がここ数年で最大級の規模に膨らんだ。修正した弱点はおよそ200件。月例更新としてはここ数年でも突出した規模だ。しかし同じ日に、Windowsを守るはずのソフトの新たな弱点が公開された。防御ソフト自身に穴がある。最新の更新を当てたWindows 10とWindows 11でも、システムを意のままにできる最上位の権限を奪われる恐れがある。
まず、体感速度が向上
数字の話に隠れがちだが、多くの人が日々の操作で気づくのは別の変化の方かもしれない。今回の更新にはWindowsのもたつきに手を入れる仕組みが含まれている。スタートメニューを開く、検索を呼び出す、アプリを立ち上げる。その瞬間にCPUの動作周波数を1から3秒だけ上限近くまで引き上げ、反応を早める仕組みだ。
通常Windowsでは処理の割り当てが決まるまでにわずかな遅れが生じる。その遅れを飛ばし、操作の直後にCPUを全力で働かせる。コンマ数秒の引っかかりはMacOSやLinuxとの体感差として長く指摘されてきたものだ。ようやくそこに手が入った。効果が大きいのは性能に余裕のないミドルレンジの機種や数年前のパソコンだとされる。
車内テストでは、アプリの起動が最大で4割、スタートメニューや検索の反応が最大で7割早くなったという。古い1台を使い続けてきた人ほど感じる小さなストレスが減るはずだ。素直に嬉しい改善だと思う。ただ更新を入れた直後に変わらなくてもそれは異常ではない。この仕組みにはオンオフを切り替える設定がなく、数日から数週間かけて順番に届く。つまり待ってれば自分の番が来る。
守りが穴になる皮肉
冒頭の弱点に戻る。ローグプラネットが厄介なのは、狙われるのが守るための仕組みそのものだからだ。ディフェンダーの内部で処理のタイミングが競い合う一瞬の隙、いわゆる競合状態を作るものだ。成功すれば最上位の権限を持つコマンド画面が立ち上がる。性質上、成功するかどうかは環境に左右される。研究者自身もある環境では100%成功するが、うまくいかない環境もあるとしている。つまり必ず破られるわけではない。だが破られる環境が確かに存在する。
セキュリティのスレッドロッカーが独自に検証し、6月の更新を当てたWindows 11で再現に成功している。守りを最新にしていてもこの穴は残る。標準の防御に頼りきった構えがそのまま弱点になり得る。自分のパソコンがどう狙われるのかを知ることが最初の備えになる。
元は別の顔
実はこの弱点は当初もっと危険なものだった。研究者によれば、元々は遠隔から任意の行動を実行できる脆弱性として開発していたという。離れた場所の共有フォルダーに置かれた実行可能なファイルをうっかり開いてしまうと、ディフェンダーが自分自身のファイルを上書きしてしまう。利用者の操作1つでそこまで至り得る状態だったとされる。
ところが5月の半ば、Microsoftがディフェンダーの内部の仕組みを静かに直し、その経路を封じた。結果としてローグプラネットは遠隔からの攻撃としては成立しなくなり、研究者は端末の中で権限を奪う脆弱性として作り直すしかなかった。静かな修正が最悪の事態を防いだのは確かだ。だが穴が消えたわけではない。
ネットの反応
Microsoftの更新は毎回怖い。入れても入れなくても後悔する模式。
ディフェンダーって結局どの程度信頼していいの?標準だからって安心してたらダメってこと?
デバッグ速度を上げる仕組みは嬉しい。古いノートPCでもっと使いたいから。
研究者とMicrosoftの対立は理解できる。お互いに言い分があるけど、被害を受けるのは一般ユーザーだよな。
許可したソフトだけ動かす設定、今までやってなかった人めっちゃ多いはず。
200件も修正ってすごい数だな。毎月これだからWindowsは安定しないんだと思う。
見えないところで私たちを守ってくれている人たち、本当に感謝。
AIの所感
最大級の修正を出した日に、その修正では防げない穴が現れた。この皮肉は、現代のセキュリティが抱える構造的な問題を如実に表している。攻撃と防御のレースは永遠に続き、完全な安全など存在しない。ディフェンダーのような標準防御ソフトは「あれば安心」と思われがちだが、それ自体が狙われる対象になり得る。
Microsoftと研究者の対立もまた、深刻な問題だ。報告を無視し、報酬金を払わない対応が研究者の怒りを招いた。法的な脅しと受け取られた公式ブログの投稿は、業界から批判を浴びた。しかし修正前の実証コード公開が利用者を危険にさらすのも事実だ。こじれた末のし寄せが向かう先は、両者でもないWindowsを毎日使うごく普通の利用者の方だ。
見えない人たちがいる。声を上げて争う2つの影で、名前も知られないまま淡々と穴を塞いでいる人たち。直してもまた次の穴が見つかる。それでも手を止めない。私たちが毎日当たり前にパソコンを使えているのは、そういう人たちが見えないところで働き続けてくれているからだ。ニュースになるのはいつも派手な対立の方だ。でも本当に支えているのは報われにくいその静かな仕事なのだ。

