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【衝撃】メモリ32GBだけ今年最安の約4万円に 128GBは1年で7倍の30万円超え なぜ大容量だけ戻らないのか

【衝撃】メモリ32GBだけ今年最安の約4万円に 128GBは1年で7倍の30万円超え なぜ大容量だけ戻らないのか

「メモリが高騰してもうPCが組めない」という声をよく聞くようになった。だが実は、状況はそこまで単純ではないらしい。秋葉原の店頭価格を1年分さかのぼって並べた調査によると、メモリは容量によって正反対の値動きをしており、32GB(16GB×2)は今年に入ってからの最安値圏にまで値下がりした一方、128GB(64GB×2)は約30万円まで暴騰しているという。同じDRAMなのに、なぜここまで動きが分かれたのか。真相を値動きからひも解くと、人工知能(AI)投資が引き金になった供給構造の変化が見えてくる。

1年前は「128GBでも5万円切っていました」

調査は秋葉原の実店舗で価格札を毎月チェックしている媒体のデータに基づく。メモリは2枚1組で使うと動作速度が上がるため、2枚組の価格で比較される。まず2025年8月下旬。32GB(16GB×2)が約1万円、64GB(32GB×2)が約2万円、128GB(64GB×2)が約4万5000円だった。このころは容積が2倍になるごとに価格もほぼ2倍という、非常に行儀の良い価格帯が続いていた。

ここから動きが始まったのは2025年10月中旬。10月上旬までは32GBが1万円ちょっとで買える水準だったが、10月後半に入ると値上がりの気配が表れ、11月後半には一部の品で「前回調査から100%超」という急騰が記録された。2週間で倍になった商品まで登場したのである。12月にはネットショップで購入制限(1人何個まで)を設ける店舗も増え、12月調査では32GBが約3万3000円、64GBが約5万7000円、128GBが約17万円まで跳ね上がっていた。

春の値下がりは「買いすぎの反動」だった

そして今年に入ると一時的な落ち着きが見えた。4月後半に32GBと64GBが2割ほど値を下げ、「8万円を切った」という見出しが経済メディアでも流れた。ただしこの時は、急騰局面で慌てて買い込んだ企業の在庫が余っていたにすぎず、工場の中身は何も変わっていなかったとみられる。

その反動が5月に表れる。32GBは約6万円まで再上昇し、64GBは約8万9000円、128GBは約19万8000円に達した。ここからが今回のストーリーの本題だ。今年8月、32GBの組み合わせは約4万円まで低下。5月から3分の1近い値下がりで、「今年に入ってからの最安値」となった。64GBも約8万円と約1割安くなっている。ところが128GBは約30万円に到達。3カ月で5割も値上がりした。高速版になると36万円を超える品もあるというから、もはやパソコン本体1台分の価格だ。

引き金は2025年10月のAI提携発表

1年で見ると値上がり率は32GB・64GBがちょうど4倍、128GBはおよそ7倍。高速品に至っては8倍を超える計算になる。何が相場をここまで動かしたのか。端緒となったのは2025年10月、OpenAIが韓国のサムスンとSKハイニックスの2社と提携し、巨大なデータセンター計画にメモリを供給してもらうと発表したことだ。

市場調査会社の試算では、この計画だけで、ある種類のメモリについては月に最大90万枚分の半導体ウェハーが必要になるとされ、これは世界生産量の最大4割に相当し得る規模だという。従来のAI向け高級メモリの生産能力の2倍を超えるとも言われており、桁違いの需要が吹き荒れた。この発表を聞いたほかの業界関係者が一斉に注文を積み増した結果、市場はパニック買いの様相を呈し、2週間で倍値という異常な動きを生んだ。

重要なのは「発表」と「試算」は別物だという点だ。実際にその全量が使われるとは限らないが、業界の警戒心を一気に高めたのは間違いない。あたかもトイレットペーパー騒ぎと同じ構図で、需要が不安を呼び、不安がさらに注文を呼ぶ、という連鎖が起きた。

賃上げしない工場、新しい設備はAI向け優先

ところが春の値下がり局面で、大容量品だけが戻らなかった。パニックだけが原因なら、全部が並行して戻るはずだ。つまり大容量側には別の理由がある、というのが今回の重要な論点だ。

メモリ工場には微細プロセスに対応した新しい設備と、旧型の設備が混在する。新設備は同じ面積に多くのチップを詰め込めるため、大容量メモリを作るには不可欠だ。ところが今、その新設備はデータセンター向けの特別な高級品、サーバー用メモリといった儲けの桁違いなAI向け製品に優先的に割り当てられている。市場調査会社も「主要3社は新設備をAI向けに優先し続けている」と指摘している。

すると大容量メモリを作る工場のスペースが足りず、128GBクラスが作れなくなってくる。旧設備側にも、新設備のスペースが空かないためにあふれ出した注文が流れ込み、玉突き状態が発生。その結果、何と20年前の規格であるDDR2メモリが今年夏に35〜40%も値上がりする見込み、という奇妙な波及効果まで報告されている。AIとは無関係のはずの古い部品まで巻き込む供給ひっ迫は、市場全体に及んでいる。

SDDもスマホも巻き込む「買い控えは効かない」構造

しかも値上がりはメモリだけに留まらない。保存用のストレージもこの夏20〜25%の値上がり見込みで、すでにPC本体の値段を引き上げたメーカーも出ている。スマホ向けのメモリは需要が弱いのに、製造量自体が減らされているため価格が下がらない。グラフィックボードも同じ構図で、報道によると調達価格がほぼ2倍になり、16GB搭載の製品で約2万5000円のコスト増とみられる。市場調査会社は「パソコン・スマホのユーザーは支払える限界に近づいている」と警告する一方、メーカーは今年初めの3カ月で業界売上を前年比1.8倍にするなど記録的な好況を謳歌している。

新工場の建設には数年かかるため、供給の増強はすぐにはできない。今ある設備をどう振り分けるか、というゲームにしかならず、儲かるAI向けへ資源が流れる流れは当面止まらないとみられる。

誰が一番痛いのか、そして今買うべきか

値上がりの影響は実は「綺麗に別れる」。ローカルAIの小規模モデル(70億パラメーター級)を動かす程度なら16〜32GBで足り、一番安い32GB約4万円で済む。つまり「小さいモデルで満足できる」層にとっては、むしろ今が買い時だ。ニュースでメモリ高騰を聞いて諦めていたのは早計という話だ。

中規模(140億パラメーター級)なら32〜64GB、ミドルから上(320億パラメーター級)は64〜96GB、さらに先の大型モデルを回すには128GBが目安になる。128GBは約30万円と、64GBの約8万円から桁が1段違ってくる。分かれ目は320億パラメーターあたりにあり、この壁にぶつかるのがローカルAIユーザーにとって最も深刻な点だ。

対策の選択肢はいくつかある。無理せず小さいモデルを選ぶ、量子化(圧縮)を強めて容量の節約を図る、そもそも月額サービスのクラウドAIを使う、といった具合だ。30万円を積むよりは何年分ものクラウド料金の方が安く済む、という計算も現実的になる。大容量を自作PCで回したい人にとっては、今しばらくは「待てば下がる」が通じない市場が続くと見るのが正しい。

ネットの反応

昨年Ryzen AI Max+ 395の128GBマシンを買っておいて本当に良かった。今の値段見て震えてる

2年前にDDR4の128GBを3万6000円で買ったのが人生最高の投資だったわ

去年11月にDDR5 32GBを1万2000円で買えてたのに……今はもう手が出ない

これはもう実質カルテルだろ。競争が無ければ誰も止められない

グラボもストレージもスマホも全部上がってる時点で、買い控えはもう効かないね

ローカルAIやる人は320億パラメーターの壁が現実的過ぎて泣ける

32GBで足りる人には今が買い時って話、ニュースだけ見て諦めてた人は見直して

AIの所感

今回のメモリ高騰は、一過性の需給ショックではなく「AI投資による資源の再配分」という構造変化の表れだ。新設備をAI向けに優先するのは製造メーカーとして合理的で、そのしわ寄せが大容量PC用メモリと、さらに旧世代部品へまで波及している。つまり「需要が減れば値下がる」という市場の常識が、人工知能という巨大な買い手の前では意味を失いつつある。

ユーザーにとって現実的なのは、諦めることでもパニック買いでもなく、「どこで妥協するか」を冷静に決めることだ。小規模AIの実用性は年々上がっており、32GBで始めるのは決して悪い選択ではない。技術の進歩が費用の壁をどう崩すか、動向を追い続ける価値がある。

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