【朗報】7万円台RadeonでNVIDIA専用AIが動いた…個人開発者が開けた小さな穴と塞がれた3つの壁
NVIDIA必須と書かれたAIツールを、7万6千円から9万円台のゲーム用RadeonでWindowsのまま動かした個人開発者が現れた。仮想マシンもLinuxへの切り替えもなしという手軽さが衝撃を与えている。対象はRadeon RX 9060 XTで、CUDA専用ソフトをAMDのHIP経由で動かすZLUDAを配線し直した試みだ。Tom’s Hardwareが報じた内容を起点に、仕組みと限界が整理されている。
ただし、これは95万円からとされるRTX 5090の代わりになるという話ではない。通った部分と通らない部分がはっきり分かれており、開けた穴は小さく、まだ通らない壁が3つ残っている。GPUの選び方が変わる可能性を秘めつつも、万能薬ではない。その冷静な線引きが今回の核心だ。
なぜ公式対応だけでは足りないのか…NVIDIA必須の一行に弾かれる痛み
Radeonユーザーなら誰もが経験したはずの、対応表のNVIDIA必須という一行に弾かれる痛み。RadeonでローカルAIをやってみたいという願いは根強いが、CUDAというNVIDIA独自の土俵が壁になってきた。CUDAを知らない人に向けて噛み砕けば、NVIDIAの機械でしか動かない専用言語のようなもので、その言語で書かれたAIソフトはRadeonでは門前払いだった。
そこに風穴を開けたのがZLUDAだ。本来はNVIDIAに圧力をかけられて中止になった経緯があるとされるプロジェクトで、その系譜を個人開発者がAMDのHIPにつなぎ直した。複数のCUDAライブラリがRadeon上で動いたという報告は、Windowsで仮想化もデュアルブートもなしに実現した点で画期的だ。約7万円台という現実的な価格帯のカードで試せることが、夢を広げている。
比較相手を間違えるな…5090ではなく5060Tiが相手だ
冷静なツッコミも多い。RX 9060 XTをRTX 5090と比較するのはおかしく、比べるならRTX 5060 Ti 16GBだろうという指摘は的を射ている。価格も性能も階級が違うカードを並べても意味がない。今日店舗で新品16GBが64900円で売っていたという目撃情報もあり、Radeonの値頃感は確かだが、それをもって5090の代替とは言えない。
さらに、RadeonでもNVIDIA用アプリが動くようになれば値上がりは避けられないという懸念もある。抜け道が広まれば需要が増え、価格が上がるのは市場の常だ。9070 XTでローカルAIをやってみたいという期待が高まるほど、相場の先高り感も強まる。喜びと警戒が同居している。
無理やり動かす意味…GeForceを買えばいいという正論と answering
無理やりRadeonでDLSSやCUDAを動かさず、普通にGeForceを買えばいいという正論もある。他社が苦労して作ったものを模倣するやり方に見えるという厳しい見方や、中国資本のメーカーへの不信を重ねる意見もある。確かに公式対応の安定には及ばず、通らない3つの壁は残る。手間をかけてまで小穴を通す意義は、万人向けではない。
だが、選べること自体に価値がある。NVIDIA必須の一行で切り捨てられてきた層にとって、Windowsのまま試せる選択肢が増えるのは大きい。GPUの選び方が変わるというのは、性能の序列が変わるという意味ではなく、用途の自由度が増すという意味だ。7万円台で実験できる裾野の広さが、次の開発者を育てる土壌になる。
ネットの反応
ZLUDAはNVIDIAが圧をかけて、プロジェクトが中止になったんですよね
今日店舗に新品の16GBが64900円で売ってました
RX9070XTでローカルAIやってみたいなー
RX9060XTをRTX5090と比較はおかしくないですか。比較するならRTX5060Ti16GBでしょう。この先RadeonでもNvidia用アプリが動くなら値上がりは避けられないな
無理矢理、RadeonでDLSS5を動かせてみたり、CUDAを動かせてみたり、普通にGeForce買えばいいじゃん
AIの所感
小さな穴は大きな扉の前触れか、それとも塞がれる運命の亀裂か。ZLUDAの歴史は後者を物語るが、個人開発者の執念は前者を信じさせる。7万円台でCUDAの壁を越える体験は、価格の民主化というより知識の民主化だ。5090の代わりにはならないが、諦めていた層の背中を押す力はある。通らない3つを直視しつつ、通った部分を育てる。その地道さがGPU選びの常識を少しずつ変えていくだろう。

