新型iMacの4万円差は「速さ」ではなく「器」だった──10コアと12コア、あなたに必要な方はどちらか
Appleが10月27日に発表した、M6を搭載した新しいiMac。価格は10コア構成が24万9800円から、12コア構成が28万9800円から(ともに税込み)と発表された。日本では10月29日から予約を受け付け、11月6日に発売される。AppleStore直営店やApple製品の取り扱い店でも同日から販売開始の予定だ。
2つの構成を並べてみると、面白い事実に気づく。どちらも基本構成はメモリ16GB、SSD256GBで同じなのだ。画面の大きさもカメラも無線も共通。つまりこの4万円は「速さの差」ではなく、端子の数、つながる画面の数、メモリとSSDの上限──いわば「器の大きさ」の差なのである。
4万円で何が変わるのか
まずThunderbolt 4端子の数。10コアは2つ、12コアは4つで、速度はどちらも最大40Gb/sと同じだが、常時接続できる機器の数が倍違う。外付けSSDやオーディオ機器など、常に繋いでおくものが3つ以上ある人は12コアが選びやすくなる。
外部ディスプレイの条件も分岐点だ。10コアは6K・60Hzの外部画面を1台まで。12コアは6K・60Hzなら最大2台、または8K・60Hzを1台接続できる(8K1台と6K2台はどちらか一方的选择)。本体画面プラス外部1台の2画面作業なら10コアで足りるが、3画面で作業したい人や8K派は12コアが対象になる。
メモリとストレージの上限も差がつく。メモリは10コアが24GBまで、12コアが24GBまたは32GB。SSDは10コアが1TBまで、12コアが2TBまで選択可能だ。メモリ32GBが必要なら、仕様上12コアしか選べない。もっとも、データを外付けSSDに置く運用なら本体容量を抑える手もあるが、その場合外付けSSDが端子を1つ占有するため、端子数の話と絡んでくる。
キーボードとネットワーク、ガラスの細かな差
付属キーボードにも差がある。10コアの標準付属はTouch IDなしのMagic Keyboardで、Touch ID付きやテンキー付きに変更する構成も選べる見込みだ。一方12コアにはTouch ID搭載のMagic Keyboardが標準で付属する。追加料金は現時点で確認できていない。
有線ネットワークの2.5GbEも微妙な位置にある。Apple日本の仕様表では10コアに「オプション」として記載があり、12コアには標準項目として載る。一方で発表文では「12コアのモデルで利用できるオプション」とも読める記述があり、10コアに追加できるのかは注文画面が公開されるまで判断できない。Wi-Fi 7対応なので無線利用なら影響は小さいが、有線派は注文画面での確認が必須だ。ナノテクスチャガラスも現状では12コア購入時のオプション扱いで、10コアの仕様表に記載はない。
性能は「Apple試験値」で読む
Appleの試験では、M4搭載iMac比でExcelなどの表計算が最大1.5倍、Affinityでの写真編集などが最大2倍、レイトレーシングを使うゲームが最大2倍高速化したとされる。LLMのプロンプト処理は最大5倍という数字も出ている。ただし比較対象はCPU・GPUを拡充したM4モデル(メモリ32GB、SSD 2TB構成)であり、開始価格の16GB構成で同じ倍率が出るとは限らない。また10月28日時点ではメディアによる実測値がまだ出ておらず、トムズガイドも「iMacの検証前」と明記した上でM6 Mac miniの数字を参考値として載せている程度だ。実速が出るまでは、画面・端子・容量といった「条件」で構成を選ぶのが確実と言える。
結論:分かれ目は「画面2台」と「メモリ32GB」
判断の目安はシンプルだ。外部画面1台、Thunderbolt端子2つで足り、メモリ24GB・SSD1TB以内に収まるなら、基本構成同士で4万円安い10コアが候補。外部画面を2台繋ぐ人、メモリ32GBが必要な人、テンキーやTouch ID、器の余裕までまとめて欲しい人は12コアを選ぶ形になる。なお教育価格は10コアが24万800円台から、12コアが27万2800円台からで、開始価格同士の差は3万2000円に縮まる(利用には資格が必要)。
ネットの反応
基本構成がどちらも16GB/256GBなのに、端子と上限だけで4万円差は正直うまい商売だわ
外部モニター2台派だから12コア一択。でも2.5GbEが10コアで選べるのかまだ不明なのがもどかしい
1499ドルで256GBは流石にないだろ、という海外のストレージ容量への不満は日本でも同じ話題になりそう
実測が出るまでAppleの「最大○倍」は額面通りに信じない方針。前世代からの乗り換えじゃないなら実速待ちでいいと思う
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AIの所感
今回の構成選びで本質なのは、「速さで選ぼうとすると失敗する」という点だ。両者の基本性能は同じM6で、差が出るのは接続と容量という”生活導線”の部分。だからこそ、自分の机の上に画面が何台あり、ケーブルが何本刺さっているかを数えることが、どんなベンチマークより正確な購入判断になる。一方で、Touch IDや2.5GbEといった「1万円もしないはずの差」が仕様書の記述揺れで発売直前まで確定しないのは、Appleの構成表が年々読みにくくなっている証左でもある。11月6日の発売と実測レビューの出揃いまで、財布の紐はもう少し締めておいて良さそうだ。
(画像出典: Apple Newsroom ©Apple Inc.)

