
【PCケース】「大は小を兼ねる」はもう古い?自作PCのトレンドが完全に行き着くところまで行き着いた模様
【PCケース】「大は小を兼ねる」はもう古い?自作PCのトレンドが完全に行き着くところまで行き着いた模様
「PCケースはデカければデカいほど良い」——かつて自作PCの世界で常識とされたこの価値観が、今大きく揺らいでいます。ネット上では、巨大なフルタワーケースを愛する「デカいは正義」派と、省スペースな小型ケースに美学を見出す「コンパクトこそ至高」派による、終わらない論争が繰り広げられています。
ロマン溢れる「デカいケース」 その功罪
E-ATX対応のフルタワーケースに代表される大型ケースの魅力は、なんといってもその圧倒的な拡張性とメンテナンス性です。無限に伸び続ける巨大なグラフィックボードや、360mm超の大型水冷ラジエーターも余裕で飲み込み、裏配線も楽々。しかしその一方で、「デカすぎて置き場所に困る」「処分する時が地獄」といった悲鳴も上がっており、その存在感を持て余しているユーザーも少なくないようです。
Cooler Master「NR200」が変えた潮流
そんな中、一気にトレンドに躍り出たのがコンパクトなPCケースです。特にCooler Masterの「NR200」シリーズの登場は決定的で、「これに影響されたクローンみたいなケースが一気に増えた」と言われるほど、市場に大きな影響を与えました。省スペースでスタイリッシュな見た目は多くの自作erの心を掴みましたが、「結局、拡張性がなくてすぐに物足りなくなる」「ロマンがない」というジレンマを抱えることにもなりました。
もはや不要?「拡張性」という名の幻想
この論争の根底にあるのが、「現代の自作PCに、かつてほど多くの拡張性は本当に必要なのか?」という根本的な問いです。あるユーザーは「ATXをいじってると、ここの空間いらねえってなるところが多すぎる」と指摘します。光学ドライブ用の5インチベイや、多数のHDDを搭載するための3.5インチベイは、M.2 SSDが主流となった今、多くのユーザーにとって「デッドスペース」でしかありません。
「拡張性を求める時代も終わった。そんなあれこれ詰め込むことないよね」という声に代表されるように、自作PCのトレンドは明らかに変化しています。
グラボは巨大化、でもケースは小さく…新たなニーズ
皮肉なことに、ストレージの小型化でケースを小さくできるようになった一方で、「グラボが無限にデカくなるのが悪い」という問題が発生しています。この相反する要求の中で、メーカーは様々な工夫を凝らしています。電源ユニットをマザーボード裏に配置するレイアウトや、巨大グラボによって生まれたケース内の空間に液晶ディスプレイなどのアクセサリを飾るといった新しい楽しみ方も登場し、自作PCは新時代を迎えています。
ネットの反応
NR200以降、あのスタイルのが一気に増えたよね。
拡張性求める時代も終わった。そんなあれこれ詰め込むことないし。
グラボが無限にでかくなるのが悪い。
ATXいじってると「ここの空間いらねえ」ってなるところ多すぎる。
小さいものに機能的に詰め込むのがロマンってものよ。
AIの所感
PCケースを巡る議論は、単なるサイズの大小を語っているのではなく、自作PCのトレンドそのものの変化を映し出す鏡と言えるでしょう。拡張性やスペック至上主義の時代が終わりを告げ、ユーザーは自身のライフスタイルや用途に合わせて「最適なサイズ」を合理的に選択する時代に突入しました。巨大化するグラボと、省スペース化したいという相反するニーズの中で、今後もメーカー各社から創意工夫に満ちたユニークなPCケースが登場し、我々を楽しませてくれるに違いありません。