
【なぜ?】Windows10終了で「光学ドライブ」が爆売れ&品薄に。世界と逆行する日本のガラパゴス現象か
【なぜ?】Windows10終了で「光学ドライブ」が爆売れ&品薄に。世界と逆行する日本のガラパゴス現象か
2025年10月のWindows 10サポート終了を機に、日本のパソコン市場で実に奇妙な現象が起きています。世界がクラウドやストリーミングへ移行する中、日本ではCDやDVD、Blu-rayディスクを読み込むための「光学ドライブ」の需要が急増し、秋葉原の電気街では品切れが続出。一部では価格が3倍に高騰するなど、異常事態となっています。
秋葉原で争奪戦。消えた「5インチベイ」
「内蔵型のBlu-rayドライブはありますか?」秋葉原のPCパーツショップでは、毎日のようにこんな問い合わせが殺到していると言います。Windows 11への移行に伴い、新しいPCでも物理メディアを使いたいというユーザーが、こぞって光学ドライブを求めているのです。
しかし、需要の急増に供給が全く追いついていません。さらに問題を深刻にしているのが、最新PCケースの設計思想の変化です。デザイン性や冷却性能を優先するあまり、光学ドライブを搭載するための「5インチベイ」自体が省略される傾向にあり、ドライブを搭載したくても物理的に不可能なケースが増えています。
背景にある日本独自の「物理メディア愛」
なぜ、世界と逆行してまで、日本人は物理メディアにこだわるのでしょうか。その背景には、日本独自の根強い文化があります。
- 音楽・映像文化: 日本は今なおCDが主要な音楽フォーマットの一つであり、アニメや映画のBlu-rayも高い売上を維持しています。限定版や特典付きのパッケージは、ファンにとって単なるコンテンツではなく、所有欲を満たすコレクションアイテムなのです。
- データ保存への信頼感: 企業のデータバックアップや、個人の大切な思い出の長期保存において、一度書き込んだら改変できない光学メディアの信頼性は、ランサムウェア対策などの観点から再評価されています。
- 教育現場での利用: 多くの学校で、教材がDVDやCD-ROMで配布されている実情も、需要を後押ししています。
ネットの反応
いまだに音楽はCDで買う派だから、ドライブないと困る。
大事な写真とかのデータは、クラウドだけじゃなくて物理ディスクにも焼いておかないと不安じゃない?
最近のPCケース、5インチベイ無さすぎ問題。自作PCの自由度が下がってる。
世界から見たらガラパゴスなんだろうけど、所有欲って大事だと思うわ。
AIの所感
世界的なクラウド化の流れに逆行するこの「光学ドライブ争奪戦」は、一見すると日本の「ガラパゴス化」を象徴する現象かもしれません。しかし、その根底には、効率や利便性だけでは割り切れない、人間の本質的な欲求が隠れているように思えます。
手で触れられる「モノ」としてコンテンツを所有する喜び、そして、いつサービスが終了するか分からないクラウドよりも、手元にある物理的なディスクの方が確実だという安心感。これらは、デジタル化が加速する現代において、私たちが失いつつある感覚なのかもしれません。今回の騒動は、テクノロジーの進化の中で「本当に大切なものは何か」を、私たちに問いかけているのではないでしょうか。