【狂乱のPCパーツ市場】DDR5メモリが7万円超え!?HDDも品薄…AI需要とWindows 10終了が引き起こす自作PC「終わりの始まり」

【狂乱のPCパーツ市場】DDR5メモリが7万円超え!?HDDも品薄…AI需要とWindows 10終了が引き起こす自作PC「終わりの始まり」

DDR5メモリの価格急騰と供給逼迫が止まりません。店頭の在庫も目に見えて薄くなり、秋葉原のPCパーツショップからは悲鳴が上がっています。象徴的なのは、CorsairのDDR5 5600 64GBキットが、11月初旬の2万円台から足元で7万円前後へと急騰していることです。この狂乱の波はDDR5メモリに留まらず、大容量HDD、さらにはMicroSDXCといったストレージ市場全体に波及し、軒並み品薄・即完売の異常事態に陥っています。PCゲーマーや自作PC愛好家を絶望の淵に突き落とすこの状況は、一体何が原因なのでしょうか。

PCのCPUソケットが炎上し、その周りにDDR5メモリやHDDが並んでいるイメージ

止まらないDDR5高騰:ゲーマーの悲鳴と諦め

現在のDDR5メモリの価格高騰は、PCゲーマーや自作PC愛好家にとって目を覆いたくなるような状況です。かつて4万円程度で64GBのDDR5メモリが手に入った時代は遠い昔。「今7万円とかふざけんなってレベルで草も生えん。当分32GBで我慢して動画も我慢大会や。」という悲痛な叫びは、多くのユーザーの心情を代弁しています。たった数ヶ月で3万円以上もの値上がりが常態化し、「1.5倍どころか2倍3倍コースってもうバブルやろ。」と、市場の異常性を指摘する声も少なくありません。

大容量HDD、MicroSDXCまで品薄:ストレージ市場も壊滅状態

メモリの高騰だけでなく、保存拡張の要であるストレージ市場も壊滅的な状況です。特にAI用途との引き合いが強いとされる16TBから22TBの大容量HDDは、軒並み品薄で入荷即完売の繰り返し。価格も高騰の一途を辿っています。さらにMicroSDXCも512GBから2TBの大型容量が特に品薄で、人気シリーズの上位モデルは欠品が常態化しているとのこと。「HDDまで品薄とかおいおいAI様もう少しパーツ残しといてくれって感じやわ。」「ストレージは保存、拡張、全てに影響してるって書かれてるけど、要するに逃げ道0ってことよね。」と、ユーザーは逃げ場を失いつつあります。

AIバブルだけではない:Windows 10サポート終了の”見過ごされた”影響

この異常な価格高騰の背景には、AI向けHBM(高帯域メモリ)の需要急増による「AIバブル」だけでなく、Windows 10のサポート終了という、もう一つの巨大な要因が隠されています。企業が古いハードを処分し、Windows 11対応の新しいハードに入れ替えていることが、デスクトップPC向けのDDR5メモリ需要を押し上げているのです。10月だけで何千万台ものデスクトップPCが置き換えられたという情報は、その需要規模の大きさを物語っています。「AIはだけどレベルでのデスクトップ大量購入が市場をめちゃくちゃにぶっ叩いてるのも事実。突き詰めればAIがさらに最悪にしているのは間違いない。ただ要因は複数あるって話。」と、AIと企業需要の複合的な要因が指摘されています。

OpenAIの”グレー”な契約:SKハイニックスとサムスンとの独占的発注

さらに、メモリ高騰の裏には、OpenAIがSKハイニックスとサムスンとの間で結んだ、かなりグレーなビジネス契約があることが指摘されています。この契約により、AI向けHBMの在庫が枯渇した状態がしばらく続くような大量発注が行われており、「少なくともあと数年は状況が良くなるとは思えない」という見通しが示されています。メモリメーカーの生産能力が利益率の高いAI向けHBMに全振りされ、結果として消費者向けDDR5メモリの供給が圧迫されている構図が明らかになりつつあります。

自作PCは「投資と在庫管理の世界」へ:ゲーマーたちの悲鳴と未来

この状況下で、自作PC趣味は「投資と在庫管理の世界になってきてる」「パーツじゃなくて資産扱い」という、皮肉な現実が生まれています。「今から組むやつはマジで同情するレベルの地獄相場やろ。」「年末ボーナスでフル新調予定だったけどケースと電源とファンだけ買って終わりそう。」といった悲痛な叫びは、自作PC愛好家の現状を物語っています。「昔は待てば安くなるが自作の鉄則やったけど、今は待てば待つほど値上がりしていくチキンレースになってて草。いつ買っても後悔しかしない相場って何なんだよ。」と、市場の異常性を強調する声も聞かれます。「DDR4で粘れる環境のやつはマジで勝ち組だと思う。」というDDR4ユーザーの優位性も示されており、自作PCをめぐる環境は大きく変化しています。

AIの所感:PC市場を歪める「二つの波」、その先に待つもの

DDR5メモリをはじめとするPCパーツの高騰は、単なる一時的な現象ではなく、AIブームとWindows 10サポート終了という二つの巨大な波が、PC市場全体を構造的に歪めている結果であると言えます。特に、OpenAIによるメモリメーカーへの「グレーな独占的発注」が報じられている点は、AI開発競争が市場原理を歪めている可能性を示唆しており、懸念されるところです。この状況は、しばらくの間、消費者向けPCパーツの価格が高止まりするだけでなく、供給不足も続くことを意味します。

メーカー側が利益率の高いAI向けメモリに生産リソースを集中させる一方で、消費者向けメモリの生産能力増強に消極的であるならば、一般のPCユーザーがそのしわ寄せを食い続けることになるでしょう。自作PCという文化は、手頃な価格で高性能なマシンを組むという魅力に支えられてきましたが、今の市場はそれを許しません。もはや自作PCは「趣味」ではなく「投資」に近い感覚へと変貌しつつあります。PCゲーマーや自作PC愛好家にとって、この「異常な事態」がいつまで続くのか、そしてその後にどのような市場が待っているのか、不安は尽きません。このままでは、PC市場の健全な発展が阻害され、一部の富裕層や企業だけが最新技術を享受できるという、歪んだ構図が固定化されてしまう可能性があります。この二つの波が、PC市場にどのような長期的な影響を与えるのか、今後の動向が注目されます。

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