【悲報】Discord「メモリ食いすぎてすみません」ついに公式が白状!PCの裏でブラウザが”見えない力士”と化していた件

Discordが公式に「メモリ食いすぎ」を謝罪!? 4GB超えで強制再起動の衝撃実験と改善の行方

パソコンの動作が重いと感じた時、タスクマネージャーを開けば、あるアプリが大量のメモリを消費している光景を目にすることがあります。通話やチャットでおなじみの「Discord」もその一つ。しかし今回、公式が自社のメモリ消費問題について衝撃的な告白をし、RAM使用量が4GBを超えると自動でアプリを再起動させるという実験的な機能を導入したことが大きな話題となっています。なぜDiscordはこれほどまでにメモリを消費するのか、そしてその改善の行方はどうなるのでしょうか。

「Electron」の罪:見えないChromeがメモリを食い尽くす

Discordがなぜこれほど重くなるのか、その原因は「Electron」というフレームワークにあります。ElectronはWeb技術(HTML、CSS、JavaScript)を使ってデスクトップアプリを開発できる仕組みで、一度コードを書けばWindows、Mac、Linux全てで動くアプリを作れるという大きな利点があります。しかし、この便利さには代償が伴います。

Electronの内部では、Googleが開発したWebブラウザChromeの心臓部であるChromiumが動いています。つまり、Discordを起動するということは、見えないところでChromeを立ち上げているのとほぼ同じ。Discordでサーバーを切り替えたりメッセージを開いたりするたびに、内部では新しいタブを開くような処理が走り、これが積み重なるとメモリ使用量はどんどん膨らんでいくのです。Chromiumは利用可能なメモリを積極的に使う設計のため、結果として他のアプリに影響を与え、パソコン全体の動作を重くしてしまう構造的な問題が潜んでいます。

Microsoft Teamsも直面する「Chromium」の重荷

このメモリ消費の問題はDiscordだけの話ではありません。ビジネスの現場で広く使われているMicrosoft Teamsも同様の課題に直面しています。Teamsも以前はElectronを採用しており、現在はWeb2というChromiumベースの技術に移行していますが、本質的な問題は変わりません。Microsoftは2025年11月、Teamsがアイドル状態でも最大1GBのメモリを消費することを認め、通話機能を別プロセスとして切り離すという解決策を打ち出しました。これは負荷がかかっても他の機能への影響を減らす狙いがありますが、「プロセスを分けるだけでは根本的な問題解決にはならない」という批判的な声も上がっています。

Discordが開かれたPC画面の周囲に、薄く重なり合うブラウザのフレームで表現された多数の見えないブラウザウィンドウが広がり、メモリバーが溢れ、ストレスを受けたCPUが描かれている。目に見えない負担とリソース枯渇の感覚、そしてデジタルカオスの微妙なニュアンスを伝える近未来的な詳細な高解像度シーン

「自動再起動」は誠実な撤退か?Discordの衝撃的な実験

ユーザーからすれば突然アプリが再起動されるのは困る。しかし、Discordが導入した自動再起動機能は、彼らなりの苦肉の策と言えるかもしれません。この機能は、以下の条件を全て満たした場合にのみ実行されます。

  • RAMの使用量が4GBを超えていること
  • ユーザーが30分以上アイドル状態であること
  • 音声通話やビデオ通話に参加していないこと
  • アプリが起動してから1時間以上経過していること

さらに、24時間に1回までという制限も設けられています。Discord側はこの機能が「安全」に基づくと強調しており、メモリ使用量が4GBに達するのは何らかの異常が発生している可能性が高く、放置すればシステム全体に影響を与える恐れがあるため、再起動してメモリを解放する方がユーザーにとって良いという判断です。しかし、SNS上では「そもそもメモリを4GBも使うアプリに問題がある」という根本的な問題提起の声も相次いでいます。

改善への取り組みと「見えない重荷」

Discordは自動再起動という対症療法だけでなく、根本的な改善にも取り組んでいます。2025年10月からメモリ使用量削減のための本格的な取り組みを開始し、9つの異なるシナリオでメモリリークを修正したと発表。全体としてはメモリ使用量上位5%のユーザーにおいて5%の削減を達成したと報告しています。

しかし、まだ改善の余地は大きく、システム情報の非効率な取得(PowerShellを起動して複雑なコマンドを実行していた事例など)といった具体的な問題点も指摘されています。Discord側もElectronだけが問題ではなく、アプリ自体の設計にも改善の余地があることを認めています。OSやドライバー、ハードウェアレベルの問題も発見し、パートナー企業と協力して修正を進めているとのこと。サービス開始10年目を迎え、Discordは改めて足元を見つめ直しています。

かつてアプリケーションはOSに最適化された職人の手仕事でしたが、時代は「一度書けばどこでも動く」という効率を求め、Electronのようなフレームワークが生まれました。Chromiumという巨大なエンジンをアプリの心臓部に据えた結果、私たちのパソコンは気づかぬうちにいくつもの「見えないブラウザ」を抱え込み、メモリは確実に埋まっていきました。「4GB」という数字が、アプリが自らを消し、再び生まれ直す境界線として浮かび上がったのです。これは敗北の告白なのか、それとも限界を知るものだけが選べる誠実な撤退だったのか。便利さは常に何かを差し出すことを求め、今回差し出されたのはパソコンの記憶の一部でした。私たちはその取引に無意識のうちに署名していたのです。

ネットの反応

最近のアプリもOSもリソースに任せた力技が過ぎる

discoの使用量確認したらchromeの使用量20GBの方に目が行ったタブ100くらい開きっぱにしてる

チョロメがメモリ食うから、そりゃそうだろって話か

もうシンプルに戻ろう無駄なものが多すぎる

使っているけど常駐させてないですね。✘したら終了に設定です。

バグじゃん

メモリを足してもリソースが不足することがあるしね

これからメモリも自由に使えなくなるのにメモリ無駄遣いアプリばかりで良くないメモリは4Gや8Gが標準でデータはAI企業に人質に取られる時代になるよ

Microsoftの自称更新プログラムによる不安定さの悪化に比べたら、Discordのそれなんてあんまり気にならんけど。

なんもかもWebベースにするのも考えもんだな

まったく、jsのメモリ使用量は最高だぜ(´・ω・`)

自分が使用している限り、iOS版は最高だけどなPC版はいろいろ言われているんだな🤔データの圧縮効率がいいのか、LTEが混み合っている状況でも海外とのチャットが爆速で実行できるチャットの入力フォームの動作やアピアランスの設計も非常に上手くて使いやすいサーバーの管理画面の一部機能にアクセスするとアプリが落ちる不具合はあるから、俺が気づいてないだけでiOS版もメモリをめっちゃ食っているのかもな

正直メモリ高騰見ると、2年前にPc高性能寄りで組んでよかったという気持ち。あとメモリ積みまくってもCADとかスライサーとかを複数起動していると結構メモリ使いまくってくる。Chromeは数百タブ開いても最大30GBくらい以上は使わなくなる傾向がある(メモリ余っていてもChromeの動作自体が重くなってくる)ので64GBくらいあると(CADとかスライサーでデカいモデルを同時に処理しなければ)安心できる。

だからTauri, Servoが注目されてる

AIの所感

Discordのメモリ大量消費問題は、現代のアプリケーション開発における「効率」と「リソース消費」のジレンマを象徴しています。Web技術をベースにすることで開発効率を高め、マルチプラットフォーム対応を実現するElectronのようなフレームワークは、利便性をもたらす一方で、その内部でChromiumというブラウザエンジンを動かすため、必然的に多くのメモリを消費します。これはDiscordだけでなく、Microsoft Teamsなど多くのアプリが抱える構造的な課題であり、ユーザーのPCに「見えないブラウザ」が多数立ち上がっているような状態を作り出しています。

Discordが導入したRAM使用量4GB超での自動再起動という実験的対策は、対症療法ではありますが、ユーザー体験の悪化を防ぐための苦肉の策であり、ある種の「誠実な撤退」とも解釈できます。しかし、根本的な解決には、ElectronやChromiumベースのアーキテクチャの抜本的な見直しや、よりリソース効率の良い技術への移行が求められるでしょう。この問題は、開発効率とパフォーマンスのバランス、そしてユーザー体験をどのように追求すべきかという、IT業界全体への重要な問いを投げかけています。私たちが日々利用する便利なアプリの裏側で、このような「見えない重荷」が、今日もパソコンのメモリを静かに、しかし確実に埋め尽くしていることを、改めて認識させられる出来事です。

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