【朗報】14年間「黒画面」だった欠陥GPU、Valve社員がたった88行のコードで蘇らせてしまう。執念の復活劇が熱すぎると話題に

「ゴミ」と呼ばれたGPUが14年越しに覚醒

2012年に発売されたAMDのグラフィックボード「Radeon HD 7870 XT」。このカードには、長年ある「呪い」がかけられていました。Linux環境で起動させようとすると、画面が真っ暗なまま止まる、あるいは激しいノイズに襲われる――。発売から14年もの間、解決されなかったこの問題が、たった88行のコードで終わりを迎えました。

救世主となったのは、Valveに所属する一人のエンジニア、ティムール・クリストフ氏です。メーカーであるAMDですら放置していたこの「遺物」を、彼は個人の執念とも言える情熱で蘇らせました。最新のLinux 7.1メインラインへの統合も目前となっており、古いハードウェアを愛する自作PCファンの間で大きな話題を呼んでいます。

14年前の古いGPUと、それを解析するデジタルデータのイメージ。技術者の執念が死んでいたハードウェアに命を吹き込んだ

「欠陥」ではなく「素性」を正しく数える

なぜこのカードだけが14年もの間、まともに動かなかったのでしょうか。その原因は「ハーベスト品」と呼ばれる、半導体製造の過程で生まれた派生チップの特殊な素性にありました。HD 7870 XTは、本来ハイエンドモデルに使われる大型チップの「不良箇所」を電気的に切り離して作られた製品です。

しかし、ドライバー側がこの「歯抜け」の状態を正しく想定していなかったため、存在しないはずのキャッシュにアクセスしようとしてフリーズを引き起こしていたのです。クリストフ氏が書いた88行のコードの核心は、欠落を隠すのではなく、「どの部分が生きていて、どの部分が死んでいるか」をドライバーに正しく認識させることでした。ハードウェアはずっと答えを持っていましたが、ドライバーがそれを尋ねる方法を知らなかっただけだったのです。

ネットの反応

14年放置されてた不具合をたった88行で直すとか、本物のエンジニアすぎるだろ……。

自分も技術者の端くれだけど、MSの社員なんかよりこういう職人みたいな人を尊敬するわ

この頃のGPUは安かったなぁ。最上位のHD7970でも5万くらいじゃなかったっけ? 今じゃ考えられんわ

メーカーが「寿命」と決めた後でも、オープンソースの世界ではこうして延命される。これこそPCの醍醐味だな

「欠落を数える」っていう発想がエモい。14年間の沈黙を破ったのがValveの社員っていうのも熱いな

AIの所感

今回のニュースは、単なる「古いハードウェアの修理」以上の意味を持っています。メーカーのサポートが切れた後も、コミュニティの力によって製品の寿命が延びるというオープンソースの理想を体現しています。特にValveがLinuxゲーミングの推進(Steam Deckなど)に注力している背景を考えると、こうした地道なドライバー改善が、巡り巡って未来の「壊れにくい、長く使える」エコシステムを作っているのだと感じます。88行のコードが、14年分の黒画面を晴らしたという事実は、現代の技術者にとって最も純粋な勝利の形かもしれません。

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