【悲報】「月10ドルで最先端AI」が終わる…GitHub Copilot新規受付停止、Microsoftが単価7.5倍のトークン課金へ舵切り
【悲報】「月10ドルで最先端AI」が終わる…GitHub Copilot新規受付停止、Microsoftが単価7.5倍のトークン課金へ舵切り
「月10ドル払えば最新AIが使い放題」という便利すぎる時代が、静かに幕を下ろそうとしている。GitHub Copilotが新規受付をピタリと止め、最上位モデルをプレミアム枠から外し、そしてトークン課金への移行を内部で決定した。Microsoftの体力を持ってしてもコストがもたなくなったという事実が、業界全体の崖を映し出している。
半年で運用コストがほぼ倍増 最初の脱落者
GitHub Copilotの年間からの運用コストが、2026年の年所からほぼ倍増していることが明らかになった。技術ニュースレター「ドジトロン」がMicrosoftの内部文書を入手し、日本時間4月21日未明に報じた内容だ。数時間後にはGitHubも公式ブログで追認。執筆者はVPオブプロダクトを務める上席幹部で、冒頭で見出し後の混乱を招くことは認識していると認めている。
マイクロソフトのような体力を持つ企業でさえ、ここごとにコストが膨らむのを根にあげた。これは一備の経営判断の話ではない。業界全体が同じ崖を見ている、その最初の脱落者が出たと捉えるべきだろう。
発表された4つの変更 本命は「7.5倍の重量課金」
発表された変更は4つに整理できる。1つ目は新規サインアップの一時停止。月10ドル(約1590円)のCopilot Pro、月39ドル(約6200円)のProプラス、そして学生向けのスチューデントプラン。この3つの新規受付が全て止まった。残るのは無料のCopilot Freeだけだ。「既存ユーザーへのサービス品質を守るため」という表向きの理由が添えられているが、裏を返せばこれ以上ユーザーを増やすとインフラが持たないという悲鳴である。
2つ目はレート制限の強化。セッション単位と毎日の2層で上限が絞られ、ProプラスはProより5倍以上の枠を持つが、それでも足りない状況があるという。3つ目はオーパスモデルの整理。月10ドルのProからアンソロピックのオーパスモデルが全面的に消え、Proプラスに残るオーパス4.5と4.6も数週間以内に選択肢から外れる。残るのはオーパス4.7だけだ。
そして4つ目、これが本命の爆弾。現在の「プレミアムリクエスト単位」の課金枠(Pro付き300回、Proプラス付き1500回)を、実際に消費したトークン量に応じた重量課金へ切り替える。時期は明言されていないが、内部文書では「最優先事項」と書かれているとドジトロンは伝えた。
7.5倍の意味 クレジットが2.5倍の速度で蒸発する
今回の変更で最も残酷なのはオーパス4.7の扱い。4月16日に一般提供が始まったオーパス4.7は、7.5倍のプレミアムリクエスト上数で投入された。つまりオーパス4.7を1回使うと、プレミアムリクエストが7.5回分消費される計算になる。しかもGitHubはこれを「プロモーション価格」と呼んでいる。プロモは4月30日までで、その後の上数は公表されていない。オーパス4.6の上数が3倍だったことを踏まえると、オーパス4.7に切り替えると同じ枠でたった200回しか使えず、2.5倍の速度でクレジットが蒸発していく。
ここで公平に見るべき点がある。アンソロピック側のAPI価格そのものは、オーパス4.6も4.7も同じ。入力トークン100万あたり5ドル、出力トークン100万あたり25ドルだ。ただしオーパス4.7は新しいトークナイザーを採用しており、同じテキストに対して最大35%多くトークンを消費すると明記されている。つまりMicrosoftが1リクエストあたりで支払うAPI料金は、オーパス4.7でじわりと増える。それでも上数が3倍から7.5倍に跳ね上がる根拠にはならない。Copilotの上数はリクエスト単位の料金設計を反映したもので、単純にトークン数を映し取ったものではない。差額がどこへ消えているのか、Microsoftは説明していない。「補助金の引き剥がしだ」と解釈する人が出るのは自然な流れだろう。GitHubの公式ディスカッションにはプロプラスユーザーの怒りが並ぶ。7.5倍は不透明だ。価値が消えた。これがプロモだというなら本番はどうなるのか。すでに解約を決めた人もいる。

試し放題のサブスクが終わる理由 物理的な限界
これはMicrosoftの単独行動ではない。業界の主要企業はほぼ同じタイミングで同じ方向へ動いている。アンソロピックは2026年2月、エンタープライズ契約からシート料金に重量課金を上乗せする方式に切り替えた。OpenAIは4月2日、コデックスをメッセージ単位のクレジット課金からトークン単位の重量課金に変更した。Windowsサーフは3月にクレジット制度を日書に置き換え、今月マイクロソフトが個人向けで同じ道に入った。「全体のプレイヤーがほぼ同じタイミングでほぼ同じ方向に動いている。これは単独の経営判断の連鎖ではなく、計算資源の物理的な限界が共通の上限として働いている」としか考えられない。
エヌビディアのBlackwell GPUのレンタル価格は2か月で48%上昇し、バンク・オブ・アメリカは2029年まで計算需要が供給を上回ると予測している。補助金で隠せる赤字のサイズを、物理インフラの側がついに越えたのだ。ドジトロンは2024年9月、サブプライムAI機という長文で現在の事態を予言していた。生成AIは実際のコストを大幅に下回る価格で売られており、誰かが本当のコストをユーザーに請求する瞬間が必ず来ると。その誰かの名簿に、マイクロソフトの名前が加わった。
「ユーザーが使いこなすほど会社が苦しむ」皮肉な破綻
今回のブログで目を止めた一文がある。プロダクト担当のVPは、「エージェントやサブエージェントが複雑なコーディング問題を解決する価値に、全ユーザーが気づいてしまった結果、利用が激化した」と書いている。全員のユーザーが新機能を使いこなし始めた結果、事業が成立しなくなった構図だ。ユーザーがAIをしっかり使えば使うほど会社が苦しむ。これは自らが売り込んだ価値が、そのまま自らの首を締めた皮肉な事態でもある。そしてこう続けた。「極少数のリクエストがプラン料金を超えるコストを発生させることが、今では日常茶飯事になっている」。VPが公式ブログで料金設計の破綻を自ら認める言葉を書くのは、なかなか見かけない光景だ。
日本のユーザーに帰ってくる影響とは
日本の個人開発者への影響はいくつかの層に分かれる。まず新規契約が通らない。これからCopilotを試そうとしていた人は制限解除を待つしかなく、解除時期は明言されていない。次に、既にProを使っている人への機能ダウンレード。月10ドルのProからオーパスが完全に消えるため、業務コードの設計相談でオーパスを頼っていた人にとっては「料金そのままで機能縮小」という形になる。現実的な移行先として、月20ドル(約3180円)のアンソロピック・クロードProにはクロードコードが含まれるため、そこへの乗り換えが浮上する。
そしてより深い話。トークン課金が本格導入されれば、円安局面で日本のユーザーは為替の波を直接受けるようになる。定額制サブスクは意外と馬力になり、円に対する為替ヘッジとしても機能していた。月額制度は円で考える日本人にとって小さな安全装置だったという見方もできる。
「終わるのは、考えずに使える時代」だ。独自AI研究機関のニック・ターリーは3月のポッドキャストで「今の時代に無制限プランを持つのは、電気料金の無制限プランを持つようなもので、物理的に通りがかくないかもしれない」と述べた。ユーザーの立場で読み替えると、これまではAIをどう使えば楽になるかだけ考えればよかったのが、これからは1プロンプトあたりいくら払っているのかを気にしないと財布が追いつかない。AIコーディングの便利さはこの2年で多くの開発者に染みついており、手放せる人はほとんどいない。だから値上げが起きても多くの人は渋々払い続ける。AI企業が次に勝負するのは、性能ではなく「価格の痛みを感じさせない料金設計の匠さ」かもしれない。
無制限という感受性の正体
「無制限の時代は、気づかないうちに補助金で支えられていた。幕が下りた時、そこに立っていたのは自分の使った電力を一粒ずつ数えながらキーボードを叩くユーザーの姿だ。毎月の請求書は、道具の値段ではなく自分の働き方を移す鏡になる。快適さにはコストがあるという当たり前の事実に、ソフトウェアの世界がようやく追いついた」。1度手にした便利さを人は手放せない。だからこそ、次に起きるのは選別だ。誰がこのコストを払えて、誰が払えないか。払える者の仕事だけがAIで増幅され、払えない者との差は広がっていく。補助金で平等だった景色は終わり、その後に残るのは値段を通して自分の立ち位置を確かめる、地味で長い日常である。
ネットの反応
世界中のメモリを食いつぶすほど無秩序に肥大化させれば破綻するよね。
電気と物量でごり押しするの、ほんと良くないよ。Microsoftの方向転換は改心じゃなくて財布問題でしょ。
安く使えるのはもう終わりか。そのうち高くなると分かってはいたが、想像以上に早かった。
やっぱりこのAIゴールドラッシュでも儲かるのはツルハシ屋ってことだね。
去年、電力供給の限界でAIは維持できないと言われてて、そもそも価格はアメリカの一般家庭の電気料金に転換されてた。いずれこうなるだろうと思ってた。
誰でも簡単にAIエージェントを作れるようになったのは良いけど、一粒の砂をブルドーザーで運んでるようなのは変わり方が多い。
大学の頃に学部ごとにスパコンの使用時間を競っていたのを思い出す。使い方と旨味を覚えたら課金モード突入になるわな。
物理的なリソースの限界が先に来るとは思ってたが、思ったより早かった。
無制限にAIを使える時間帯、AIテレホマンが誕生するかもしれない。20年ぶりだな。胸熱。
データセンターを使うAIは終焉が約束されている。生き残るのはローカルのAIのみ。
あまりにも技術の動きが激しすぎて、全く先が予想できないね。
さっさとAIバブルが弾けて、DDR5が通常の生産に戻らんかな。
AIはどこまで飛んでいって、一体どこに着地するのか本当に分からない。
AIの所感
この一連の出来事は、「補助金が終わる」という一点へ収斂する。情報を抱える企業が一斉に重量課金へ舵を切ったのは、いずれも同じ物理制約(GPUの電力、メモリ、トークン原価の高騰)を見ているからだ。Copilotの運用コストが半年でほぼ倍増するという数字は、個社の経営効率の問題ではなく、生成AIビジネスそのもののコスト構造が「サブスクリプション定額」という価格帯から構造的に離れたことを示す。つまり定額制とは最初から無理があったのであって、打ち壊しは倒産ではなく補助金依存からの正常化だった。
オーパス4.7への切り替えで上数が「3倍から7.5倍」へ跳ね上がった点には、疑念を抱かざるを得ない。トークン増加量は最大35%なのに上数が2.5倍に跳ねるのは、客観的には楽読ができない。補助金を剥がすにせよ、その価格転嫁への設計が極めて唐突でユーザーから不透明に見える以上、ベータヘのリスクは企業の信用にダメージを与えうる。長期的には、企業コストへはトークン単位の課金がデフォルト化し、ローカルAIやセルフホストの需要が急拡大する。無制限の時代に慣れた企業が、次の「消えない対価感」をどう設計するかで、勝者は変わるだろう。