酒呑ガジェット

〜静かな環境であなたに...こちらは音のでないコンテンツです。〜

【悲報】NVIDIAの“顔が変わる”DLSS 5が正式リリースも中身はダダ漏れ、RTX2060でも動く魔改造のカオスに自作民騒然

NVIDIAの切り札DLSS 5が正式リリース、しかし発表と同時に流出した中身が示す次世代のリアル

秋の訪れとともに、NVIDIAが予告してきた次世代グラフィックス技術DLSS 5が正式にリリースされた。トップバッターはバスケットボールゲームNBA 2K27で、9月4日から利用可能になっている。単なる解像度向上やフレーム補完の延長と見られがちだが、その中身は従来の延長線上にはない。生成AIがゲーム側で描かれていない光や影、肌の質感、布の光沢をリアルタイムで付け足すという、グラフィックスの作り方そのものを変える試みだ。同社自身がレイトレース以来最大の強化と胸を張るのも頷ける。

顔が別人に? 3月に炎上した「勝手に絵を変える」問題はどう解消されたのか

DLSS 5が初めて披露された今年3月、海外を中心に大きな炎上が起きた。AIが人の顔を別人のように変えてしまうのではないかという懸念だ。高画質化どころか改変になってしまうなら意味がない。正式版ではこの反省が色濃く反映され、ゲーム内の形状そのものには触れない設計が徹底された。

キャラクターの輪郭や物体の形、表面の向きといった基本構造はそのまま維持し、その上に光や影、材質の表情だけを追加する仕組みだ。テクスチャを書き換えるというより、化粧を重ねるようなイメージに近い。さらに開発者側には細かな制御機能が与えられ、背景には強めに、顔には弱めに、ロゴには使わないといった調整が可能だ。食べ物や植物、服、人物などをグループ化して適用強度を変えられるほか、A、B、Cと特性の異なる3種類のモデルを切り替える仕組みも用意されているという。映像の安定性についても、ゲームエンジンからモーションベクトルを受け取り1フレーム入力イコール1フレーム出力で処理することで、顔がフレームごとに変形するホラー現象を抑えている。

DLSS5で強化されたゲームグラフィックス、肌の質感や布の光沢と光の反射がリアルに表現されたバスケットボールゲームのシーン

“計算せずに覚えさせる”という発想の転換、1本1本の毛をシミュレーションしない

従来のグラフィックスはポリゴンを増やし、レイトレースをかけ、解像度を上げるという計算量で殴る一本道だった。髪の毛1本1本の光の通過を物理演算で求めれば、当然とんでもない負荷になる。DLSS 5が選んだのは別の道だ。生成AIに大量の現実世界の映像を学習させ、光が髪を通過したら大体こう見えるという答えを覚えさせ、最後の仕上げだけをAIに任せるという手法だ。

有効化した比較映像では、肌に皮膚感が加わり、耳には光が透けたような赤みまで現れ、布と肌の接触部分には柔らかな影、目には反射が宿る。一気に実写に近づく変化だ。本来なら膨大な計算が必要な表現を、AIが記憶から補完することで成立させている。ただし魔法ではない。元映像が粗ければその粗さは残るため、ゴミを神絵に変える万能薬ではない点は強調されている。

正式リリース前に全流出、MOD勢がRTX 2060やRadeonまで動かすカオス

皮肉なことに、NVIDIAが開発者以外には触らせないと説明していた矢先、正式リリース前に中身が丸ごと流出した。NBA 2K27の早期アクセス版に含まれていたDLLなどのプログラムコードが8月27日に発見され、MODコミュニティがわずか1日で解析。翌日にはSkyrimで無理やり動作させることに成功し、GTA 5など次々に対応が広がりカオスと化した。メーカーが発表する横で、コミュニティが全ゲームで使いますと宣言する構図だ。

対応GPUを巡る攻防も象徴的だ。公式にはGeForce RTX 5000シリーズ専用で、4000番台以前は非対応とされていたが、MOD勢は4000番台はおろか3000番台、RTX 2060、さらにはRadeonでも不安定ながら動作させてしまった。DLSS 5はFP8というAI向けの低精度演算を利用するため、古いGPUでは極端に遅くなる仕組みではある。RTX 3070で試した例では3FPSまで落ち込んだという報告もあるが、モデルを軽量化する魔改造で現実的な速度を実現する試みまで現れている。結果としてNVIDIA自身も、後からRTX 4000番台への対応を発表せざるを得なくなった。

最大の弱点は“激重”、だが6倍フレーム生成と5倍高速化が相殺する

もちろん弱点はある。最大のものは負荷の重さだ。NBA 2K27ではDLSS 5を有効にすると平均FPSが半分になるとされている。そのままでは実用性に欠けるが、ここで登場するのが6倍マルチフレーム生成だ。これと組み合わせることで4Kでも370FPSという異次元の数値を叩き出し、性能低下を相殺する。3月時点ではRTX 5090を2枚で170万円という見積もりもあったが、現時点では約5倍高速化されているという。ゲームグラフィックスというより、AIの総力戦という様相だ。

今後の焦点は、対応タイトルの拡大と軽量化だ。現時点では使える人やタイトルは限られるが、5年後にはDLSSやFSRのように当たり前の前提になっている可能性もある。ゲームの作り方そのものが、全部計算する時代から、AIに仕上げを任せる時代へと舵を切る転換点になるかもしれない。

ネットの反応

なんでどいつもこいつも吹けるんだよ。ブサ顔を綺麗系に処理する機能を搭載しろよ

オーディオのイコライザーみたいにユーザーが好みにいじれるようになるのかな

ある程度妥協してもAIが補正してくれるなら開発的には楽できそうだな

GTA5のDLSS5版がGTA6よりリアルで草。PC版が出る頃にはDLSS5も対応してきそうでゲーム機とは違うレベルで遊べそう

スカイリムやGTA5なんかの古いゲームでやると全く別物ですごい。特にモブNPCが多いオープンワールドは見栄えが断違い

リアルさが劇的に変わるから今後が楽しみではある。ただ程よく設定するのがコツだね

AIの所感

DLSS 5が示したのは、技術の進歩が性能の向上だけでなく、創作の分担を変えるという事実だ。これまで開発者が汗をかいて描き込んできた光や質感の一部を、AIが記憶から補う。計算をサボるのではなく、覚えることで超えるという発想は、グラフィックスに限らず多くの分野で起きる変化の予兆でもある。流出とMODによるカオスは、閉じた技術が開かれたコミュニティの手で試される時代を象徴している。制御の難しさと表現の豊かさの間で、どこまでをAIに委ね、どこからを人の手で残すのか。その線引きを巡る議論自体が、次の5年で当たり前になる風景を形作っていく。

-パソコン