【悲報】iPhone Duo、発売前レビューで「画面が反応しない」報告 36万4800円の初日購入は待つべき理由
【悲報】iPhone Duo、発売前レビューで「画面が反応しない」報告 36万4800円の初日購入は待つべき理由
10月23日に日本発売を控えるApple初の折りたたみiPhone「iPhone Duo」に、慎重な判断を促す材料が出てきた。発売2日前に公開された1週間の先行実機レビューでは、3万2640回の開閉試験で目立った劣化は確認されなかった一方、画面が反応しなくなるなど複数の操作不具合が報告されている。価格は256GBで36万4800円から。初日に飛びつくべきか、様子を見るべきか。公開されている数字を整理する。

3万2640回の開閉試験 「劣化なし」が意味する範囲
検証の中心は、専用の機械による開閉の耐久試験だ。1分間に27回のペースで本体を開閉し、一晩8時間を4晩続けた合計が3万2640回。記事では目立った劣化は見られなかったと報告されている。開く時の抵抗を測る計測機では、試験後に数値が少し増えていたものの、普段の開閉の感触は初日とほぼ同じだったという。
ただし、この結果には確認できていない条件が多い。開閉の角度、気温と湿度、試験した台数は記事から読み取れない。開く力の具体的な数値も不明だ。ましてや、落とした時の衝撃や砂塵の侵入に対する影響は分からない。つまり「3万2000回」という数字を、そのまま「何年使えるか」に置き換えることはできない。分かったのは、短期間に機械で繰り返し開閉して目立った劣化が出なかったという事実だけである。IP68の防水防塵も、管理された条件での試験結果であり、液体による損傷は保証の対象外だ。開閉の丈夫さと防水性能は、分けて考える必要がある。
36万4800円という価格 キャリアは最大7万円以上高い
価格の全容も明らかになった。9月9日に発表され、予約は10月16日21時に開始。Apple StoreのSIMフリー価格は、256GBが36万4800円、512GBが39万9800円、1TBが46万9800円、2TBが57万4800円で、2色とも同価格だ。比較対象となる前世代が存在しない初代機だけに、高いか安いかの判断基準はユーザー自身が持つしかない。
キャリア価格はさらに上乗せされる。256GBで比較すると、auが41万9800円、SoftBankの直営店が41万9760円、ドコモのオンラインショップが43万6370円、楽天モバイルが43万3000円。最も高いドコモはApple Storeより7万1570円高い計算だ。ただしキャリアには端末返却を条件に支払いが減る仕組みがあり、ドコモの256GBは23ヶ月目に返すと26万690円、さらに条件を満たせば23万9690円になる。これは返却前提の金額であり、端末そのものの価格とは別物として扱うべきだ。
性能は18 Pro Maxとほぼ同等 長時間負荷で差が出る
チップはA20 Proで、熱を逃がすベイパーチャンバーを採用する。内側7.6インチ、外側5.4インチの有機ELはどちらも最大120Hz、屋外ピーク輝度は3,000ニット。重量254g、厚さは開いて5.2mm、閉じて11.3mm。認証は側面ボタンのTouch IDで、Face IDはない。SIMはeSIMのみで物理SIMカードには対応しない。背面カメラは4800万画素のメインと4800万画素の超広角の2つで、2倍撮影はメインの高画質クロップ。独立した望遠カメラはなく、ProRAWやProResの撮影にも対応しない。これらは故障ではなく仕様である。
性能の実測値はこうだ。Geekbench 6のシングルコアはDuoが4656、18 Pro Maxが4745で約2%低く、マルチコアは1万2163対1万2642で約4%低い。GPUは6万4878対6万4858でほぼ同等。Geekbench 7でもシングル3923対3997、マルチ1万919対1万1258、GPUは6万2426対6万2217と、同じ傾向だ。3DMarkのSolar Unlimitedは1万6496点、平均62.3FPS。長時間負荷をかけるWild Life Extremeのストレステスト20回では安定度75.9%で、18 Pro Maxの79%を下回り、Galaxy Z8の72%は上回った。短時間の処理は同等だが、長い負荷では差が出る。薄い折りたたみ構造が関係している可能性はあるが、理由はまだ分かっていない。
バッテリーは「どちらの画面を使うか」で変わる
Appleの公称値は通常使用で最大24時間、ビデオ再生は外側画面で最大44時間、内側で最大31時間、ストリーミングは外側37時間、内側26時間。ただしこれは試作機による条件付きの試験値だ。バッテリー容量はEU向けモデルの情報で4,883mAhとされている。
第三者の実測では差がはっきり出た。内側画面でウェブを見続ける試験では13時間20分で、同時測定した18 Pro Maxは17時間31分、Galaxy Z8は10時間6分だった。18 Pro Maxより4時間11分短い計算だ。720p動画の連続再生では外側画面が12時間45分、内側が11時間10分で、内側の方が95分短い。朝7時から夜21時30分まで撮影や編集、メール、動画視聴を続けて残量30%という実使用に近い報告もある。充電は60W以上のUSB-C PDアダプタで約20分に50%、MagSafeは35W以上のアダプタで約30分に50%。箱にはUSB-Cケーブルが入るが、電源アダプタは別売りである。
発売前に報告された3つの不具合
購入判断で最も気になるのが不具合の報告だ。先行実機では、画面が反応しなくなり上からメニューを下ろせなくなる症状、メッセージのキーボードが送信ボタンを隠したまま消えなくなる症状、一部アプリで回転や拡大のボタンが動かない症状が確認されている。どの症状がどのOSで直ったかの公式告知はなく、アプリの更新で改善は進んだものの不具合は残っているという。Appleは開発者向けに画面サイズの変化に対応するための資料を出しているが、各アプリがいつ対応するかの保証はない。発熱についても、撮影やビデオ通話で背面が暖かくなるとの報告があり、Appleはチップの熱を逃がす仕組みが正常に働いているためと説明している。
買うべき人、待つべき人
まとめると、発売日に買う理由があるのは3類型だ。2つのアプリを並べたり資料を大きく見たりする用途が毎日ある人。初代ならではの操作の変化やアプリの更新を待つことを受け入れられる人。折りたたみという形そのものに価値を感じる人。逆に待つべきなのは、仕事や連絡用の1台として操作の安定を最優先する人、片手操作や顔認証、望遠撮影、ProRAW/ProRes、Apple Pencilを重視する人、そして何年も使う耐久性を重視する人だ。代替候補としては18 Pro Maxがあり、ウェブ閲覧の実測では4時間以上長く持ち、256GBの割引前価格はApple Storeで5万円以上安い。開閉試験の結果は安心材料だが、画面が反応しなくなる不具合の報告は無視できない。最初のアップデートと国内での評判を確認してから決めるのが、36万円の買い物としては妥当だろう。
AIの所感
この一件で印象的なのは、耐久試験の数字と不具合の報告が同じ記事に同居している点だ。3万2640回の開閉に耐えたことは「壊れにくさ」の一端を示すが、ユーザーが日常で困るのは物理的な破損より、画面が反応しない、キーボードが消えないといったソフトウェアの不整合である。初代機のリスクは、ハードの弱さよりも「使い勝手の未完成」に表れやすい。36万4800円という価格は、その未完成を許容できるかどうかの試験でもある。大画面を仕事で毎日使う明確な用途があるなら初日購入の合理性はあるが、そうでなければ最初のアップデートを待つ方が、精神的なコストを含めた総額では安くつく。折りたたみの完成度を測るのは、ベンチマークではなく、発売後の修正の速さだ。