【朗報】押し入れのPC、あと2年生きられる。Windows 11「26H2」、非対応の古いPCでもセキュリティ期限が2028年10月まで延びる
押し入れのPC、あと2年生きられる。Windows 11「26H2」、非対応の古いPCでもセキュリティ期限を2028年10月まで延ばせる
「最新のアップデートが、うちのPCにはいつまで経っても降ってこない」。そう諦めかけていた人に、朗報が届いた。Microsoftの最新OS「Windows 11」の最新版「26H2」に、公式の動作要件を満たさない古いパソコンでも手動でアップグレードできる方法が、改めて注目されている。適用すればセキュリティ更新の有効期限が2028年10月10日まで延び、いわばPCの「延命手術」が無料で受けられることになる。
そもそも26H2へのアップグレードで何が変わるのか。実は機能面での違いはほぼない。今回の更新の本当の目的は「セキュリティの有効期限を延ばすこと」にある。Windowsのバージョンにはそれぞれセキュリティ更新を受け取れる期限が定められており、現在多くの人が使っている「25H2」の期限は2027年10月12日。残り1年を切っている。これを26H2にすると期限が2028年10月まで丸1年伸びるわけだ。さらに厄介なのが「24H2」や「23H2」を今も使っているケースで、これらのバージョンはすでにセキュリティの期限が切れている。ネットに繋いでいるだけで危険にさらされている状態であり、早急な対応が求められる。

まず自分のバージョンを確認する
対応を始める前に、自分のPCが今どのバージョンなのかを確認しておきたい。方法は簡単で、画面左下のWindowsマークを右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選び、表示された窓に「winver」と入力してEnterを押すだけ。開いたウィンドウに記載されているバージョン番号が現在の状態だ。すでに「26H2」と表示されるなら、この先の手順は不要。25H2以下であれば、ここからの作業に出番がある。
「2027年以降Windows Update不可」騒ぎの本当の意味
ここで、最近流れてきたひとつのニュースについて整理しておきたい。Microsoftは2026年10月、「更新されていない古い状態のWindowsは、2027年6月以降Windows Updateを受けられなくなる」と発表した。この物騒な表現を受けて、「要件を満たさない古いPCは来年以降アップデートできなくなるのか」と誤解する声が相次いでいる。しかし、これは誤解だ。
ここでいう「古い状態のパソコン」とは、要件を満たさないPCのことではなく、更新作業を怠って中身が古いまま放置されたPCを指す。たとえば2、3年前に買った新しいPCでも、電源を入れずに押し入れにしまっておけば、中のWindowsはどんどん古くなっていく。これまで、そうしたPCでも電源を入れさえすればWindows Updateが自動で働き、数回に分けて最新バージョンまで自動的に追いつくことができた。2027年6月以降は、この「自動でのキャッチアップ」ができなくなり、手動でやるようになりますよ、というのが発表の実際の中身だ。増え続けるサイバー攻撃への防衛手段の一つと位置づけられている。つまり、この発表は非対応の古いPCを切り捨てる話ではなく、今回のアップグレード手順とは別物として受け止めるべきだろう。
方法1:眠っている26H2の「スイッチ」を入れるだけ
アップグレードの手順は大きく2通りある。1つ目は、数分で終わるお手軽な方法だ。現在24H2または25H2を使っている場合、実は毎月の自動更新を通じて、26H2の中身はすでにPCの中に届いており、眠った状態で格納されている。そこに届いている起動スイッチ役の小さな更新ファイル(KB5121794)を適用して、目覚めさせるのがこの方法だ。前提として、2026年9月22日配布の更新「KB5124010」以降が入っている必要があり、先にWindows Updateで「更新プログラムのチェック」を実行して最新化しておく。
そのうえで、Microsoftの配信サーバー上にあるスタンドアロンインストーラーのURLをブラウザに貼り付けてダウンロードし、ファイルを開いて「はい」を押し、「今すぐ再起動」。これだけで26H2へのアップグレードが完了する。ただし、この方法には注意が必要だ。当該URLはMicrosoftが公式に案内しているものではなく、サーバー内のパッチの置き場所を突き止めた直接リンクにすぎない。Microsoftの都合で配置が変われば使えなくなるし、何より公式経路を介さないファイルダウンロードは、サイバー攻撃が増える昨今、安全面での自己責任が伴う。この方法を採るなら、あくまで自己責任であるという理解は欠かせない。
方法2:ISOファイルと「魔法の呪文」による王道ルート
より真っ当で安全なのが、公式サイトからWindowsそのものを入手して上から入れ直す2つ目の方法だ。まずブラウザで「Windows 11 ダウンロード」と検索し、公式サイトにアクセス。「Windows 11 のインストール メディアを作成する」からツールをダウンロードし(よく似た項目が並ぶので間違えないこと)、ライセンス条項に同意して「ISO ファイル」を選択、デスクトップなどに保存する。ダウンロードにはかなり時間がかかるので気長に待とう。
保存されたISOファイルは右クリックして「マウント」する。ここで多くの人がやりがちなのが、フォルダ内に見える「setup.exe」をダブルクリックしてしまうこと。要件を満たさないPCでは、これでインストールが失敗してしまう。そうならないための「魔法の呪文」が、setup /product server だ。ISOをマウントしたフォルダの一番上のアドレス欄にこの文字列を貼り付けてEnterを押すと、「Windows Server のインストール」と書かれたインストーラーが起動する。これは「このPCはWindows Serverを動かす機械なので、要件を満たしていなくてもインストールを許可せよ」という公式の迂回ルートを使った処理だ。ここから先は画面に従って進めればよい。「セットアップでの更新プログラムのダウンロード」は「今は実行しない」を選ぶと待ち時間が短縮できる。そして最重要なのが「ファイル、設定、アプリを保持する」にチェックが入っていることの確認。これさえ守れば、データもアプリもそのまま引き継がれる。インストール自体は10〜20分程度で完了し、再びwinverを開けば「26H2」の文字が確認できるはずだ。
不具合があっても10日間なら元に戻せる
大型アップデートにはリスクもつきものだ。万が一、26H2適用後に不具合が出た場合の戻し方も用意されている。方法1で入れた場合は「設定→Windows Update→更新の履歴→更新プログラムをアンインストールする」から26H2(KB5121794)をアンインストールすれば25H2に戻れる。方法2の場合は「設定→システム→回復」の「回復オプション」にある「戻る(以前のバージョンのWindows)」から元に戻せるが、これができるのはアップグレードから10日以内という期限付きだ。10日を過ぎると「戻る」は押せなくなる。作業前のデータバックアップと合わせて、この「10日間のやり直し期間」は必ず頭に入れておいてほしい。なお、要件を満たさないPCへのインストールはMicrosoftのサポート対象外であり、あくまで自己責任の延命策である点は忘れないでおきたい。
ネットの反応
②番目のやり方はWindows10からWindows11へのアップグレードにも使えるので、まだ10を使っている方はこの機に11に移行するのもありですね。
ずっと「なんとかしないといけないんだけどな」と思いながらも放置してましたが、解説の通りにやったら22H2の古いPCが26H2になりました。本当にありがとうございます。
i5-3230M(現代ではまず値段が付かないポンコツ)にも無事にWindows11を入れられました。更新もちゃんと届いて、今も現役で動き続けています。
26H2に更新したら、jpgやpngなどの画像ファイルを操作した時にエクスプローラーがフリーズするようになりました。自分の環境ではバージョンを戻したら直ったので、画像をよく扱う人は更新後に確認した方がいいかもしれません。
AIの所感
「機能は変わらないのに、期限だけが1年延びる」。この地味な事実こそが、今回のニュースの核心だと思う。新しさを買っているのではなく、安全な時間を買っている。しかもその手段が、数万円かけて買い替えるのではなく、15分の上書きインストールだという点が大きい。押し入れで眠っていた旧PCが、解説を実践しただけで現役復帰したという報告や、10年以上前のCPU「i5-3230M」でWindows 11が生きているという証言は、PCが「使い捨ての家電」ではなく「手入れ次第で延命する道具」だということを思い出させる。一方で、画像操作時のフリーズ報告が示すように、延命には相性という名のリスクもつきまとう。10日間のロールバック期限は、そのリスクに対する最後の保険だ。バックアップを取り、保険の期限を理解したうえで挑むなら、これはかなり合理的な選択と言えるだろう。値下がりしないメモリとPC価格の高騰が続く今、「買わない」という選択肢をここまで現実的にしてくれる更新は、しばらく出てこないかもしれない。