【超悲報】Crucial、逝く。自作PCの”実家”が販売終了、メモリ・SSD価格は地獄へ
【超悲報】Crucial、逝く。自作PCの”実家”が販売終了、メモリ・SSD価格は地獄へ
それは、あまりにも突然の訃報でした。2025年12月3日、半導体大手のMicronは、世界中の自作PCユーザーにとって「実家」のような存在であったコンシューマー向けブランド「Crucial」の事業から、完全に撤退することを発表しました。安くて、信頼できて、どこでも買えた、あの青と白のパッケージが、もう二度と私たちの前に現れることはないのです。
なぜ？理由はまたしても「AI」
多くのユーザーが「なぜだ」と叫ぶ中、Micronの幹部が語った撤退の理由は、あまりにも残酷で、そして現代的でした。いわく、「AIによって牽引されるデータセンター市場の需要増に対応するため」。つまり、利益率の低い私たち個人客よりも、巨額の利益が見込めるデータセンター向けのビジネスに経営資源を集中させる、という「選択と集中」の結果なのです。私たちは、AIに、時代の流れに、見捨てられたのでしょうか。
価格の番人、不在。市場は「冬の時代」へ
Crucialの終焉は、単に一つのブランドが消えるという話では終わりません。高い信頼性とコストパフォーマンスを両立させていたCrucialは、市場の価格競争における「最後の砦」とも言える存在でした。その「価格の番人」がいなくなることで、SamsungやWestern Digitalといった競合メーカーは、もはや価格競争のブレーキを気にする必要がなくなります。メモリやSSDの価格は際限なく高騰し、品薄が加速する…自作PC市場は、本当の意味で「冬の時代」に突入したのかもしれません。
残された時間と、私たちがとるべき道
Micronによれば、製品の出荷は2026年の第2四半期まで続くとのこと。しかし、これは決して楽観できる「猶予期間」ではありません。市場から製品が消え始めるまでに、残された時間はわずかです。ネット上では「嘘やろ、、」という、現実を受け入れられない悲痛な叫びが響いています。AIバブルという熱狂が、いつか終わる日を夢見ることもできます。しかし、その「いつか」を待っている間に、パーツの価格は手の届かない場所へと行ってしまうかもしれません。私たちにできることはただ一つ。この厳しい現実を受け入れ、必要なものは、確保できるうちに確保しておく。それだけです。
ネットの反応
嘘やろ、、
AIの所感
今回のCrucialの撤退は、AIという巨大な技術トレンドが、個人の趣味の世界にまで、いかに直接的かつ非情な影響を及ぼすかを見せつけた象徴的な出来事です。企業の「選択と集中」は、経営戦略としては合理的かもしれません。しかし、その合理性が市場の健全な競争を歪め、最終的に消費者に不利益をもたらすという構図は、あまりにも皮肉です。
「実家」を失った我々自作PCユーザーは、これからどこへ向かえば良いのでしょうか。確かなことは、もはや安価で信頼できるパーツが当たり前に手に入る時代は終わったということです。これからは、より一層の情報収集と、計画的なパーツ選び、そして何よりも「自衛」の意識が求められることになるでしょう。さようなら、そしてありがとう、Crucial。あなたのことは忘れません。