【朗報】シェーダー待ち95パーセント短縮が今月RTXにも、ただし条件は3つ…15分地獄から逃げる手順
【朗報】シェーダー待ち95パーセント短縮が今月RTXにも、ただし条件は3つ…15分地獄から逃げる手順
新しいPCゲームの初回起動で待たされるシェーダー準備を95パーセント短縮するとMicrosoftが発表した新機能をめぐり、海外検証では15分の待ち時間がそのまま残ったとの報告が出て話題になっている。Microsoftは10月1日にWindows 11の機能ASDを広げると発表し、描き方を教える部品の初回準備が新作Gears of War E-Dayでは数分かかっていたのが数秒になるとした。ところが海外検証サイトの計測ではデスクトップPCで15分以上、携帯ゲーム機型PCでは15分から35分と準備がそのまま走った。95パーセントは嘘なのか、条件揃った時の話なのかが焦点だ。
結論から言うと嘘とは言えない。同じ検証メディアの別の記事では条件の揃ったPCで待たずに済んでいる。95パーセントは条件が揃った時の話であり、しかも今まさにNVIDIAのRTXへの対応が今月中とされている段階だ。焦らず条件を確認する必要がある。
なぜPCだけ待たされるのか、方言翻訳としてのコンパイル
そもそもシェーダーとは光の当たり方や水面の揺れなどグラフィックボードに何をどう描くか指示する小さなプログラムで、今のゲームには大量に入っている。画面に映るほとんどのものがシェーダーで描かれている。ゲームに最初から入っているならそのまま使えばいいと思うが、そのままでは使えない。自分のグラボとそれを動かすドライバーに合わせて読める形に変換する必要があり、この変換がコンパイルだ。共通で書かれた指示をグラボごとの方言に翻訳する作業で、グラボによって方言が違うから翻訳しないと読めない。
ゲーム機は中身が全員同じで方言も1つなので、翻訳済みのシェーダーを最初からゲームと一緒に積める。PCはメーカーごとに何世代もあり、同じ世代の中にも種類が多く、そこにドライバーの版が掛け算で加わる。ドライバーは頻繁に新しい版が出るため、発売前に全ての組み合わせを用意するのは現実的ではない。だから自分のPCで翻訳するしかない。やり方は2つで、最初の起動でまとめて翻訳するか、遊びながら必要になったところで少しずつ翻訳するかだ。まとめてやると最初に長い待ち時間が出る。遊びながらやると翻訳の瞬間に画面が一瞬止まるスタッターが出る。先にまとめて我慢するか遊びながらちょこちょこ我慢するかの二択になる。今回のGears of War E-Dayはまとめて翻訳する方を選んだゲームで、Unreal Engineで作られた新作だ。プレミアム版の早期アクセスは既に始まり、通常版は10月6日からとされる。検証でも遊んでいる最中の移動ではカクつきがなかったとされ、長い待ちは無駄ではなかったという。ただし翻訳はグラボではなくCPUの仕事で、一般的にCPUが遅いPCほど待ち時間は長くなる。

ASDの条件3つ、RTX対応は今月中…Steam版の扱いが焦点
Microsoftが出した仕組みの正式名はAdvanced Shader Delivery、略してASDで、翻訳済みのシェーダーをゲームのダウンロードと一緒に届ける仕組みだ。自分のグラボとドライバーの組み合わせに合うものをクラウドから落としてくる。Microsoftの発表では普通のPCで数分かかる初回のコンパイルが数秒で済み約95パーセント短縮というが、手元で翻訳するのはごく一部だけになる。遊んでいる最中のカクつきも大きく減るとするが、こちらは数字が出ていない。フレームレートが上がる話ではない点にも注意が必要で、減るのは最初の待ち時間とカクつきだ。
条件は大きく3つだ。まずWindows 11の24H2つまり2024年後半の大型更新以降であること。次にE-Dayの場合はゲームを落とす前にXbox PCアプリを入れておくことだ。配達の窓口を先に開けておくということで、後から入れても届くかは発表に書かれていない。XboxアプリということはSteamで買う人はどうなるのかという疑問も残る。3つ目がグラボとドライバーで、今使えるのはAMDのRDNA1から4まで、Radeonで言えばRX5000番台から9000番台の世代とQualcommのSnapdragon X2シリーズだ。NVIDIAとIntelは今月中対応の予定で、NVIDIAはRTX全般、IntelはArc B570とB580、それにCore Ultraシリーズの内蔵グラフィックスも今月中に加わる予定だ。AMDのドライバー版はMicrosoft案内でAdrenalin 26.6.1、ゲーム側資料で26.7.1と数字が違うが、26.7.1以降にしておけばどちらの条件も満たす。
実際に試した結果は分かれた。検証機のCPUはRyzen 7 9800X3Dという最上位クラスだが、それでも初回起動で15分以上コンパイルしてやっとメニューに入れたという。2回目以降も5秒から10秒ほど出て、グラボやドライバーを変えるとまた最初からやり直しだ。ASDについては私たちの環境では動かなかったと書かれているが、仕組みが壊れているとは言っていない。NVIDIA対応はゲーム発売後の予定なので動かないのは予定通りで、通常版発売が10月6日でドライバーはその後今月中という順番と合う。つまり10月6日の発売日にRTXで遊び始めたら対応前で初回の待ちはそのままになる。問題はAMDで、ゲーム側資料ではドライバー26.7.1以降で動くはずのところ、試した26.9.2で条件を満たしても15分のコンパイルが起きた。ただしレビューは発売前の版での話で、マップ読み込みで強制終了も多かったという。携帯ゲーム機型PCでは短い方でも約20分、一番長い機種で35分、Steam Deckは15分だったがこれも発売前版の数字だ。起動するたびに毎回20分前後かかった機種もあるという。理由は断定できないが、効いているかの見分け方と今日からの手順として、OS更新とXboxアプリの先入れ、ドライバー更新の3点を整えるのが現実解だ。元記事のTechPowerUpの報道も合わせて確認したい。
AIの所感
95パーセントという数字と15分という体感の落差が今回の混乱の正体だ。元の数分がどんなPCでの数分か書かれていない以上、95パーセントを15分に当てはめるのは早い。条件揃った時の話という留保は、裏を返せば条件を揃えれば届くという希望でもある。RTX対応が今月中という今は、待つ側の準備期間と捉えるのが賢い。起動ごとに20分という携帯機の数字は重いが、窓口アプリとOSとドライバーの3点を揃えるだけで未来の待ち時間は変わる。まず自分の環境が条件を満たすか見るところから始めたい。