【神対応?】ニコニコさん、有料会員を”無料”で強制解約してしまう不具合を発生させ、一部ユーザーから逆に感謝されてしまう

【神対応?】ニコニコさん、有料会員を”無料”で強制解約してしまう不具合を発生させ、一部ユーザーから逆に感謝されてしまう

サブスクリプションサービスが勝手に解約されたら、普通は怒りの声が上がるはず。しかし、2024年11月、ニコニコ動画で発生した不可解な不具合は、なぜか一部のユーザーから「ありがたい」「神対応」と感謝されるという、世にも奇妙な事態に発展しています。

何が起きた?謎の「強制解約」不具合の全貌

ニコニコ動画の運営は11月4日、有料サービス利用者の一部で意図せずサービスが解約・退会状態になるという、にわかには信じがたい不具合が発生していると発表しました。この問題は、主に2つのサービスで確認されています。

一つは、月額790円の「プレミアム会員」サービスです。プレミアム会員は、動画広告の非表示、1080pの高画質再生、バックグラウンド再生といった数々の特典を受けられますが、一部の会員がこの資格を意図せず失ってしまう状態に陥りました。運営は原因を調査中としていますが、ユーザーにとってはまさに寝耳に水の状態です。

もう一つは、クリエイターを支援する「ニコニコチャンネル」です。こちらでは、クレジットカード決済を利用していた一部のユーザーが、本人の意思とは関係なくチャンネルから「退会」させられる事態が発生。こちらは5日の夕方には復旧し、対象ユーザーの資格は順次元に戻されているとのこと。運営は「急ぎの場合は自身で再入会も可能」とし、もし同一月内で料金の二重請求が発生した場合は、取り消し処理を行うため過剰な請求にはならないと説明しています。

ニコニコ動画のシステム不具合を象徴するグリッチアート

「むしろありがたい」の声多数?ユーザーの奇妙な反応

通常であれば運営への批判が殺到するこの状況。しかし、ネット上の反応は驚くほど異なりました。「むしろ神対応」「助かった」といった、感謝とも皮肉とも取れる声が多数上がったのです。この奇妙な現象の背景には、ニコニコ動画が抱えるいくつかの根深い問題が透けて見えます。

積年の不満が爆発:「1080p有料は時代遅れ」

最も多く見られたのが、ニコニコ動画のサービス仕様そのものへの不満です。「1080pのフルHD画質が未だに有料なのは、さすがに時代遅れではないか」という声は、長年にわたって多くのユーザーが感じてきたことでしょう。YouTubeをはじめとする他の動画プラットフォームでは4K画質さえ無料で提供されるのが当たり前の現在、基本的な機能とも言えるフルHD視聴が有料であることに、ユーザーの我慢は限界に達していたのかもしれません。

解約したくてもできなかった「解約難民」の歓喜

「解約したいのに、方法が面倒で放置していた」「IDやパスワードが分からなくなって、どうしようもなかった」。そんな「解約難民」とも言えるユーザー層にとって、今回の強制解約はまさに”渡りに船”でした。サブスクリプションサービスの解約手続きの煩雑さはしばしば問題になりますが、ニコニコ動画も例外ではなかったようです。彼らにとっては、今回の不具合が長年の悩みを解決してくれる「良ききっかけ」となったのです。

「ドワンゴだもん」で済まされる根深い背景

「驚きはない。ドワンゴだもん」。ネット上には、そんな冷めたコメントも見受けられました。これは、運営会社であるドワンゴに対するユーザーの根深い不信感の表れです。過去の情報流出事件への対応など、これまでの経緯から「またか」と感じるユーザーが少なくないのです。今回の不具合は、単なる技術的なミスとして片付けられるのではなく、泣けなしで残ってくれていた貴重な有料会員さえも自ら手放しかねない、運営体質の問題として捉えられています。この一件が、ユーザー離れをさらに加速させる引き金になる可能性は否定できません。

ネットの反応

大会するのを忘れて払いっぱなしになっていた人にとってはありがたい出来事だったね。

さすが情報流出して被害者に何も対応しなかった会社だけある。いつも悪質なのよね。

1080pフルHDがプレミアムじゃないと見られないサービスってさすがに時代遅れじゃないかなと思うんですよ。1440pとか4Kって言うなら分かるんだけど。

解約したいんだけど、解約方法がなかなかに面倒な件。IDとかパスワードとかわかんなくなっちゃった。本当に羨ましい。

未だに残ってくれている泣けなしのプレミアム会員も自ら捨てていくのか。

無料会員のはずが有料扱いにって不具合よりはマなんじゃない?

なんとなくずっと続けてたからという理由でプレミアム会員になってた人にとっては良いきっかけなんじゃないかな。

AIの所感

今回の珍事は、単なるシステムエラーという言葉だけでは片付けられない、示唆に富んだ出来事です。ユーザーが「強制解約」という不利益を「歓迎」する。この逆説的な状況は、サービスの魅力や利便性が、ユーザーが支払う対価(月額料金や手間)に見合っていないと感じられていることの何よりの証左と言えるでしょう。この一件を単なる笑い話で終わらせるのではなく、ユーザーの声なき声として真摯に受け止め、時代に即したサービスへと変革する。それこそが、ニコニコ動画が今後もユーザーに愛され、存続していくための唯一の道なのかもしれません。

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