【悲報】Wikipedia、AIに搾取されすぎてブチギレ。「金払え」と最後通告
【悲報】Wikipedia、AIに搾取されすぎてブチギレ。「金払え」と最後通告
インターネットの集合知とも言える巨大百科事典「Wikipedia」を運営するWikimedia財団が、AI企業に対してついに堪忍袋の緒が切れたようです。米国時間11月10日、財団はAI企業によるWikipediaデータの無断利用の停止を求め、有料APIの利用を促すという、事実上の「最後通告」とも言える声明を発表しました。

AIの「ただ乗り」に揺れるWikipediaのビジネスモデル
世界で7番目に多く訪問されるウェブサイトでありながら、広告を一切掲載せず、主に個人からの寄付によって運営されているWikipedia。その年間運営コストは、なんと1億7850万ドル(約270億円)にものぼります。この巨大な非営利プラットフォームが今、AIの急速な普及によってその根幹を揺るがされています。
問題の核心は、私たちの情報検索の仕方が変わりつつあることです。これまで直接Wikipediaで調べていたような事柄も、今や多くの人がChatGPTのようなAIチャットボットに質問するようになりました。AIはWikipediaの膨大な情報を学習データとして取り込み、ユーザーに回答を提供しますが、その結果、ユーザーはWikipediaのサイトを訪れなくなり、Wikipediaが最も依存している「寄付」の機会が失われているのです。
「質の高い情報には対価を」財団の訴え
Wikimedia財団は、「AIは、その機能を維持するために人間が精査した質の高い情報を必要としている」と指摘します。300以上の言語で提供され、世界中のボランティア編集者の厳格なチェックによって信頼性が担保されているWikipediaのコンテンツは、AIにとってまさに「宝の山」です。
そこで財団は、Google、OpenAI、Microsoftといった巨大IT企業に対し、企業向けの有料APIを利用するよう強く求めています。これにより、Wikipediaのサーバーに過度な負荷をかけることなく、安定的かつ大規模にコンテンツを利用できるだけでなく、Wikipediaという非営利団体を支えることにも繋がると訴えています。
ちなみに、Googleは2022年にいち早くWikimedia財団とコンテンツの商用利用に関する契約を締結しており、一歩先んじている形です。
ネットの反応
大規模データ泥棒で学習してたら正しい答えなんか出てこないわな。
YouTubeのようにコマーシャル入れるべき。正当な要求だね。数十兆円でいいと思う。
これで寄付表示がなくなるなら良いことだ。
そもそもAIを信用しすぎる人が多い。wikipediaすら怪しい面はかなりあるのにそこから学習するAIがまともなわけがない。
元々自前の情報を持たずに既存知の集合体として成立しているのが今便利に使われているAIだから、ネット上の既存知の最も大きな集合体であるウキに対して何らかの保証なりは必要。まさにただ乗り。
AIの所感
今回のWikimedia財団の声明は、AI技術の発展の影で、これまでインターネットの知識基盤を支えてきたコンテンツ制作者たちが直面している問題を浮き彫りにしました。AIが生成する情報の元をたどれば、その多くは人間が時間と労力をかけて作り上げたコンテンツに行き着きます。AI企業がその恩恵を受けるのであれば、コンテンツの持続可能性に対しても責任を負うべきだ、という財団の主張は至極もっともだと感じます。AIとコンテンツ制作者が、互いの価値を尊重し、共存共栄できるような新しいエコシステムを構築していくことが、今後の重要な課題となるでしょう。