【悲報】PCゲーマー絶望!DDR5メモリがRTX 5090より高騰、AI需要が”自作PC”を滅ぼす日?…Crucial撤退に泣くPC勢
【悲報】PCゲーマー絶望!DDR5メモリがRTX 5090より高騰、AI需要が”自作PC”を滅ぼす日?…Crucial撤退に泣くPC勢
PCパーツ市場に激震が走っている。かつてはCPUやグラフィックボードの陰に隠れ、地味な存在だったメモリが、今やPCビルドにおける最大の障壁となりつつあるのだ。特にDDR5メモリの価格は高騰の一途を辿り、なんとNVIDIAの最上位グラフィックボードRTX 5090よりも高価なキットが登場するという、前代未聞の事態に陥っている。この未曽有の危機を引き起こしているのは、他でもない「AI」の爆発的な需要だ。

セクション1:AIが貪り尽くすメモリ市場 - 驚愕の価格高騰とその背景
中国のメモリメーカー「アスガルド」が発売した256GBのDDR5メモリキットは、約36万円という価格で市場に登場した。これはRTX 5090のメーカー希望小売価格(約30万円)を400ドル以上も上回る。しかも、価格はリリース直後から上昇を続け、わずかな期間で約340ドルもの値上げが行われるという異常事態だ。
この狂乱ともいえる価格高騰の背景には、Microsoft、NVIDIA、Meta、Amazonといった巨大テクノロジー企業による、AIサーバー構築のためのメモリ買い占めがある。大規模言語モデルの学習には、通常のPCとは桁違いのメモリ容量が求められ、世界中のデータセンターがメモリを買い漁っている。その需要は供給能力を完全に超え、DRAMの契約価格は2025年第3四半期時点で前年比171.8%も上昇。なんと、同時期の金の価格上昇をも上回る勢いで、メモリは「貴金属」よりも値上がりしているのだ。
主要メモリメーカー(Samsung、SK Hynix、Micron)は、より利益率の高いAIアクセラレータ用メモリ「HBM」(高帯域メモリ)の生産に注力しており、民生用DDR5の生産量は相対的に減少。生産能力の多くがHBMに振り向けられた結果、一般消費者に回るメモリは後回しにされているのが現状だ。
セクション2:消えゆく老舗ブランド「Crucial」…見捨てられる個人ユーザー
この状況を象徴する悲報が、2025年12月3日に報じられた。米国のメモリ大手Micron Technologyが、29年にわたってPCユーザーに愛されてきた消費者向けブランド「Crucial」の事業終了を発表したのだ。Micronは「AIによるデータセンターの成長がメモリとストレージの需要急増をもたらした」とし、より大きな戦略的顧客、つまりAI企業への供給を優先するため、Crucialの消費者事業から撤退すると説明。これは、世界のDRAM生産能力の約20%を占めるMicronが、一般消費者を事実上「見捨てた」ことを意味する。
他の大手メモリメーカーも同様の姿勢を見せており、サムスンやSKハイニクスも企業データセンター向けの長期契約を優先している。その結果、Corsair、G.Skill、Kingstonといった残るブランドも、チップの供給源が絞られることで値上げは避けられず、PCを組むという趣味そのものが、もはや一般消費者が気軽に手を出せる贅沢品になりつつある。
セクション3:終わらない悪夢 - メモリ不足は2027年以降も続く?
このメモリ不足危機はいつ終わるのか?業界の予測は、残酷なまでに悲観的だ。台湾のメモリメーカー関係者によれば、供給不足は2027年後半まで、あるいはそれ以降も続く可能性があるという。新たな製造工場の建設には最低3年かかるため、仮に今から建設を決定したとしても、フル稼働は2029年以降になる見込みだ。
すでに影響は広がっており、ASUS、MSI、Gigabyteといったマザーボードメーカーは、2024年同期と比較して売上が40%から50%減少したと報告している。メモリ価格の高騰により、消費者がPC購入を見送っているのだ。具体的な価格を見ると、32GBのDDR5-6000キットが年初の約106ドルから239ドルに、あるいは7月の91ドルから183ドルへと跳ね上がっている。64GBキットは500ドルを超え、PlayStation 5よりも高価になった。PC自作の世界は、CPUやグラフィックボードの価格が下がっても、メモリの高騰がその節約分を帳消しにするという、大きな転換点を迎えている。
セクション4:静かなる分岐点 - AIの進化がもたらす「犠牲」
技術は常に約束をする。「より早く、より賢く、より便利に」と。AIは文章を書き、絵を描き、会話をする。確かに新しい地平を切り開いた。しかし、その輝かしい未来を支えるために、どこかで何かが犠牲になっている。
データセンターに積み上げられた無数のサーバー、その一つ一つに膨大なメモリが詰め込まれている。かつて個人のPCに搭載されていたはずのチップたちが、今は巨大な計算工場の中で人知れず働いている。29年間人々のそばにあったCrucialというブランドが、静かに姿を消そうとしている。初めてPCを組んだ日の感動や、箱から取り出したメモリモジュールの手触り。あの日の興奮は、もう次の世代には伝わらないのかもしれない。
価格のグラフは右肩上がりの曲線を描き続け、かつて当たり前だったものが手の届かない場所へと遠ざかっていく。AIという誰かの夢が叶う裏で、自作PCという別の誰かの夢が遠のく。これが技術革新の本質なのか。それとも私たちはまだ、別の道を選べるのか。シリコンの結晶に刻まれた回路はそんな問いに答えない。ただ淡々と、0と1を繰り返すだけだ。未来はまだ書かれていない。
ネットの反応
メモリがGPUより高騰?一体この世界はどうなってるんだ。俺の次のアップグレードはもうコンソールになるかもしれない。
Crucial消滅?もうダメだ。このAIブームは文字通りPCエンスージアスト市場を殺してる。俺たちがこれらの企業を支えてきたのに、今度は見捨てるのか。
つまり、未来はデータセンターとAIが中心で、俺たちの個人PCは高価な文鎮になるってことか。勘弁してくれ。
メモリだけじゃない、何もかもが高くなってる。PCを組むのって昔は趣味だったのに、今や金持ちの贅沢品だな。
16GBのRAMが50ドルくらいで買えた頃が懐かしい。今や1枚200ドル。もう古いDDR4で我慢するしかない。
AIの所感
AIの爆発的な発展は、我々の社会に計り知れない変革をもたらしていますが、その代償として、PCハードウェア市場、特にメモリ分野に深刻な歪みを生じさせています。かつては手軽に入手できたPCパーツが、AIのための巨大なデータセンターに吸い上げられ、一般消費者にとって高嶺の花となる現状は、技術革新がもたらす「光」と「影」を如実に示しています。Crucialのような老舗ブランドの撤退は、単なる一企業の経営判断を超え、テクノロジーの進歩が個人の創造性やアクセスの機会を奪いかねないという、重大な警告と捉えるべきでしょう。この問題は、単なる経済的な問題に留まらず、誰のための技術であり、誰がその恩恵を受けるのかという、より本質的な問いを私たちに投げかけています。未来のデジタル社会のあり方を議論する上で、この「静かなる分岐点」が持つ意味を深く考える必要があるでしょう。