【悲報】ソニー、優秀な自社スタジオを「フォートナイトを作れ」と言って潰していた ライブサービス戦略の末路が深刻すぎる
ソニーのライブサービス戦略、ついに転換点か 名作メーカーを次々に飲み込んだ巨大な歯車
Sony Interactive Entertainmentが世代をまたいで推進してきたライブサービス戦略に、大きな転換点が訪れようとしている。関係筋の報道によると、Guerrilla Gamesが開発を進めていたオンライン対応のHorizonシリーズ新作「Horizon Hunters Gathering」が、プレイテストの評価が振るわなかったことを受けて、計画を根本からやり直す方向で調整に入ったという。同社は2月、5月、6月の三度にわたってテストを実施したが、結果を精査した末に「このままの形では成立しない」との結論に達したとされる。
新しい計画では開発スコープの縮小、要員の再配置、ライブサービス要素の一部撤去が図られ、より伝統的な協力プレイ型ゲームに近い形へ舵を切る見込みだ。チームには年内で新しい姿を固めることが求められており、その時点でソニーが続行の可否を判断する。ひとつのプロジェクトの修正にとどまらず、同社の戦略全体を見直す契機になりうる動きだ。

シングルプレイの名門に突きつけられた無理難題
問題の本質は、これが単発の遅延ではないことだ。PS4世代、ソニーは「Horizon Zero Dawn」「God of War」「Spider-Man」「Ghost of Tsushima」「The Last of Us Part II」といった大作シングルプレイを連発し、映像美と物語性でブランドアイデンティティを確立してきた。ところが経営陣は定期的な収益源を求め、世代の折り返し地点までにおよそ12本のライブサービスタイトルを同時走行させるという壮大な構想を掲げたのである。
しかし、ライブサービス開発はシングルプレイ制作とは求められるスキルも生産パイプラインも、発売後の運用負荷もまったく異なる。名だたるステーキハウスに「バックルームでナイトクラブもやってほしい」と頼むのに近いと評する向きもある。ライブサービスにおいて発売はゴールではなく、むしろ季節コンテンツ、バトルパス、課金アイテムを供給し続ける「トレッドミル(ベルトコンベア)」に乗る起点だからだ。
消えていったプロジェクトの山
実際、各スタジオの足跡は痛ましい。リマスターとリメイクの名門Bluepointは、アトレウスが登場するオンライン版God of Warの開発に投入され、プロジェクトは頓挫。スタジオは閉鎖に追い込まれた。皮肉にも同社はファンの期待が厚かった「Bloodborne Remastered」を複数回提案していたが、権利元の了承が得られず沙汰やみになったという。
Naughty Dogも例外ではない。「The Last of Us Online」には数年間と億単位のドル資金が注ぎ込まれ、2020年以降同社から新作が出ない事態の一因となった末に中止された。注目すべきは中止理由の分析だ。仮にサービスが成功すれば、マップ、シーズン、武器、イベント、バランス調整といった数年単位の運用義務が発生する。「成功そのものがスタジオをライブサービスの檻に閉じ込める」という冷徹な計算が働いたとされる。Fortniteの成功後にEpic Gamesの開発資源が同作へ集中した例、World of WarcraftがBlizzard社内に巨大な運用機構を作り上げた例も、同じ構図を裏付ける。
2022年に36億ドルを投じて買収したBungieも、ライブサービスのエキスパートとして期待されたにもかかわらず、社内で進んでいた5〜6個のプロジェクトの大半が瓦解。Marathonは販売とプレイヤー数の伸びに苦しみ、Destiny 2はサービス停止と大規模レイオフに見舞われた。このほかFirespriteのTwisted Metal系オンライン企画は2024年に中止、Firewalk Studiosが放った「Concord」に至っては発売からわずか数週間で販売停止となり、近年のゲーム業界で最悪級の商業的失敗と呼ばれるに至った。
唯一の大勝利は、傘下にないスタジオがもたらした
そんな中で唯一といえる大成功が「Helldivers 2」だ。皮肉なことに、これは資金提供とパブリッシングをソニーが行ったものの、PlayStation Studios傘下には属さないArrowhead Game Studiosの作品である。内部組織ではなく外部の独立系スタジオこそが、ソニーのライブサービス構想が機能しうることの証明をもたらした格好だ。現在もHaven Entertainmentの「Fairgames」や、Bungie発の新設スタジオTeamLFGの企画は存続しているが、「12本同時走行」という当初の夢は事実上崩壊した。
専門家の間で指摘されるのは、構想自体が愚かだったのではなく、推進の仕方があまりに強引で、実行者の選定が誤っていたという点だ。業界随一のシングルプレイ集団を抱えながら、経営側は彼らに対して実質「フォートナイトを作れ」と命じた。プレイヤーがこの数年間問い続けてきた「シングルプレイの大作はどこへ行ったのか」という問いの答えは、発売されることのなかった企画の山の中にある。もちろん、各スタジオがシングルプレイだけを作り続ければ全て成功したという保証はない。それでも、開発期間と資金、そして何年分もの人材の学習時間が未発売の企画に呑まれた機会損失は計り知れない。Horizonオンラインの方向転換は、ここ数年の教訓をソニーがようやく受け入れ始めた合図かもしれない。すべてのゲームが誰かの「第二の仕事」になる必要はないのだから。
ネットの反応
こういう案件は失敗が確定するまで黙っていてほしい。早くシングルプレイ、せめて協力プレイ程度の緩い繋がりに戻ってくれ。ファンが本当に欲しいのはそこなんだ
当時の経営トップの強引なライブサービス路線が、PlayStationブランドをほぼ潰しかけた。ヒット曲をワンヒットワンダーが二度と作れないのと同じで、ライブサービスは生産ラインで量産できるものじゃない
FairgamesもHorizonオンラインも、どう転んでもコケる未来しか想像できない
Helldivers 2が傘下じゃないスタジオの作品だったのが全部物語っている。買収より信頼だよ
BluepointがBloodborneのリマスターを何度も提案してたのに流れたって話、本当なら腹立ってくるレベル
AIの所感
この一連の流れは「成功モデルの複製はできない」という古典的な経営原則の巨大な実験台になってしまった感がある。ライブサービスは運用開始後の人件費と機会損失が桁違いに重く、シングルプレイの強者が持つ「完結した体験を作り切る力」とは別種の組織能力を要求する。ソニーがHelldivers 2の成功を傘下外から得たこと、そしてNaughty Dogが「成功すること」すら恐れて撤退したことは、この事業モデルの異常な重さを象徴している。今後は協力プレイ型など小ぶりな形での挑戦に収斂していくだろうが、失われた数年間を取り戻すには、まず「次のシングルプレイ大作」を安心して待てる体制づくりが先決だろう。