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【悲報】「メモリの壁」なんてなかった シャオミが3つの頭脳を積んだ怪物チップで常識を破壊

【悲報】「メモリの壁」なんてなかった シャオミが3つの頭脳を積んだ怪物チップで常識を破壊

「個人のスマホやパソコンで高度なAIをサクサク動かす」──そんな夢のような話は、これまで現在の技術では到底無理だと誰もが諦めていた。だが中国の総合家電・ITメーカーであるシャオミが、その常識を根底から覆す次世代プロセッサ群を突如として発表した。単なるスペック向上ではない。AI処理の根源的な限界である「メモリウォール(メモリの壁)」を、ハードウェアの物理構造そのものから破壊するアプローチが隠されていた。

3D積層された次世代AIチップの断面イメージ、青く発光する回路

頭脳を3つ、役割ごとに完全分離

シャオミが約210億元(日本円にして数千億円規模)の研究開発費を投じ、約3000人の専門家チームで開発したのが「XRING」世代と呼ばれるプロセッサ群だ。その最大の特徴は、用途に合わせて全く設計思想の異なる3種類のチップを同時に用意したことにある。

1つ目はスマートフォン向けの「XRING O3」。2つ目は大規模言語モデルを端末内で直接動かすことに特化した「XRING 100」。そして3つ目は自動運転や自立ロボットの制御を担う「XRING E100」だ。スマホ用、AI専用、車載用──一つの万能チップで全てを処理しようとすると必ず物理的な限界にぶつかるため、シャオミはタスクの性質に合わせて最適なハードウェアを個別設計する道を選んだ。

スマホチップから「ゲーム機の匂い」

モバイル向けのO3は最先端の3ナノメートルプロセスで製造され、240億個ものトランジスタを高密度に実装。最大のトピックは業界で初めて「LPDDR6」という次世代メモリ規格にネイティブ対応したことだ。データの通り道が一気に広がり、メモリ帯域幅は113.8GB/sへと大幅に拡張された。

さらにCPU設計も攻撃的で、電力効率を重視した小さなコアを完全に廃止。超大型コア6機と大容量コア4機からなる10コアの「オールビッグコア構成」を採用している。ハードウェアのスケジューリングを最適化することで、中負荷時のエネルギー効率を最大25%改善。その結果、スマートフォンのベンチマークで業界初の500万点の壁を破る522万点を叩き出した。

「メモリの壁」とは何か

なぜAIは従来のプロセッサで遅くなるのか。AIが文章を生成するプロセスは「プリフィル」と「デコード」の2フェーズに分かれる。プリフィルはユーザーの入力を読み込む事前計算で並列処理が効くが、問題は文章を新しく作り出すデコードフェーズだ。AIは直前の単語に依存して次の単語を1つずつ順番に出力するため並列計算ができず、たった1つのトークンを作るためだけにモデル全体の重みをメモリから演算機へ移動させなければならない。

例えば300億パラメータのモデルなら、1トークン生成するごとに約60GBものデータを移動させる必要がある。メモリの転送帯域が毎秒100GBしかなければ、演算機がどれほど高性能でもデータ待ちで止まってしまう。理論上の最大生成速度は1秒間に約1.6トークンに制限される。これが「メモリウォール」と呼ばれる現象だ。頭が良くても教科書を開くのが遅すぎて答えが出せない状態、と言えば分かりやすい。

ウェハを直接接合する技術で壁を粉砕

この絶望的なボトルネックを破壊したのが、XRING 100に採用された「ウェハ・オン・ウェハ」と呼ばれる技術だ。ロジック回路の上に高速なAI専用メモリを2層、垂直に積み重ねる。従来は微細なハンダを使っていたが、ここでは「ハイブリッドボンディング」という技術を採用。ハンダを一切使わず、銅のパッドと絶縁膜を分子レベルで直接はぎ合わせている。

これにより接合部分のピッチを業界最高水準の1.4マイクロメートルまで極小化。チップ全体で258万個もの物理的な接合点が存在する。メモリを演算機のすぐ隣へ直接くっつけることで、伝達される物理的距離が極限まで縮められた結果、驚くべきことに毎秒1.22TBというメモリ帯域幅を実現。これは最新スマホの約16倍に相当する太さだ。

その成果として、従来のデバイスで毎秒50トークン程度だった生成速度が、XRING 100では最大330トークンまで跳ね上がった。6倍以上のスピードであり、もはや待ち時間を感じない。さらにハードウェアレベルでのデータ圧縮技術と、処理フェーズに合わせて内部の通信ネットワークを動的に変形させる仕組みを組み合わせ、帯域の無駄を極限まで排除している。

車載向けは「ネットが切れても天才AIが運転」

自動運転の頭脳となる「XRING D100」は、中国発の3ナノプロセスを採用した車載グレードのAIチップだ。内部には20コアのCPUと16コア構成のNPUが実装され、単一システムでありながら最大160GBものユニファイドメモリをサポート。2000億パラメータ規模の巨大AIモデルをクラウドに頼らず車両単体で動かすためだ。通信途絶するトンネルの中でも、リアルタイムのセンサー処理や空間認識と大規模モデルを並行して処理する。複数のD100を高速バスで接続すれば性能はリニアにスケールアップする。すでに開発は終了し、2027年の商用化に向けて検証が進められている。

3つの頭脳を1つの筐体に詰め込む

シャオミはこの役割の異なる3つのプロセッサを、1つの筐体に収めたプロトタイプマシン「Xiaomi AI CUBE」を開発した。製造プロセスもアーキテクチャも異なるプロセッサを協調させる、まさにヘテロジニアス・コンピューティングの実装例だ。

O3はOSの制御や画面描画といった汎用的な処理を担い、100はコード補完やチャットのような軽量モデルの出力を、そしてD100は億パラメータ規模の巨大モデルの実行という「裏で考える重い処理」を受け持つ。人間が操作する軽い処理と、裏で考える重い処理を完全に分業しているのだ。これらは高速インターコネクトバスで結ばれ、タスクの性質に応じてシームレスに切り替わる。クラウドにデータを送らずに済む、安全なローカル環境での開発が可能なシステムである。

もちろん3つのハイエンドチップを小型筐体に詰め込めば、熱問題は避けて通れない。AI CUBEはシステム全体で80GBのユニファイドメモリを搭載し、1200億パラメータの軽量モデルを展開すると約60〜70GBを消費する。残りの容量でOSの安定稼働と小規模モデルの補助を並行させる、計算し尽くされた配分だ。最大の課題である熱対策には、筐体全体を巨大なヒートシンクとして機能させるアルミ鋳造の一体成形を採用。表面には精密加工で3万3874個もの放熱孔が開けられ、内部の強力な冷却ファンと組み合わせることで最大150Wもの熱を持続的に放熱できる。この強力な冷却によって、3D積層されたチップの熱による破損を完全に防いでいる。

ネットの反応

頭が良くても教科書を開くのが遅いと答えが出せないって例え、めちゃくちゃ分かりやすくて草。まさにその通りだな。

メモリを演算機の隣に直接くっつけるって発想、普通なら浮かばない。シャオミ本気だな。

60GBも1トークンごとに動かしてたのが遅さの理由だったのか。納得しすぎる。

車載で160GB積むとか頭おかしい。トンネルでもAIが運転って未来すぎる。

3万3874個の穴開けて150W放熱とか、もうPCの筐体自体がヒートシンクかよ。

アップルもNVIDIAも別角度から戦ってるけど、この3チップ分業方式は確かに筋がいい。

2027年商用化か。あと1年ちょっとで車に2000億パラメータ乗るのかよ。

ローカルで330トークン/秒って、もうクラウド要らなくね?ってレベルだな。

AIの所感

この一連の発表で最も面白いのは、「演算能力を上げる」という正面からのアプローチではなく、「メモリとの距離を物理的に近づける」という根本治療を選んだ点だ。AIの遅さの正体が実は計算ではなく転送だったという事実は、これからのデバイス設計を大きく変えるはずである。スマホ、パソコン、クルマという境界が、いずれ「どこでも動く個人用AI」という一つの体験に溶け合っていく予感がする。

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