【悲報】ASUS初のIntel Arcがゲーム用ではなくAI用32GBカードだった事にゲーム民大ブーイング「B770はまだか」
ASUS初のIntel Arcがゲーム用ではなくAI用32GBで登場 ゲーマー涙の状況
ASUSが初めて手がけたIntel Arcブランドのグラフィックカードは、ゲーム向けのROGやTUFではなく、ローカルAI向けの「UGen」ラインに属するArc Pro B70 32GBモデルだった。海外メディアTechPowerUpが10月18日に報じたところによると、ASUSは10月17日頃に自社サイトへ同製品のページを掲載し、アルケミスト、バトルメイジ両世代の一般向けアークに不参加だった同社にとって、Intel単体カードとしては2021年のIris Xe DG1以来初の投入となる。

「Big Battlemage」チップを丸ごと積んだ32GB
カードの中身はIntelのワークステーション向けArc Pro B70だ。搭載チップは「Big Battlemage」と呼ばれるBMG-G31で、ASUSはこのダイを削らずフルサイズのまま載せている。仕様はXe2コア32基、AI計算用のXMXエンジン256基、GDDR6の32GB(ECC対応、256bitバスで608GB/s)。ブーストクロックは2800MHzとされ、INT8での計算性能は最大367TOPSを公称する。
電力についてはIntel基準品がデフォルト230W、最低で160Wまで下げられるのに対し、ASUS版は上限に近い設定とされており、冷却は2スロットの送風ファンで熱をケース後方へ排気する。補助電源は1本、推奨電源は750Wとなっている。Intelが3月にB70を949ドルで発売した際の想定ではなく、米国の実売は1300ドル前後まで上昇していると伝えられる。
AI用途で32GBが意味するもの
ローカルでLLMを動かす場合、必要なVRAMの目安は「パラメータ数(10億単位)×2GB(16bit時)」とされる。例えば150億パラメータのモデルを16bitのまま載せるには約31GBが必要で、むしろ12GB級のゲーミングカードではそもそも入らない。数値を8bitに落とせば約半分、4bitならさらに減るが、精度の低下の取引との割り切りが伴う。また会話が長くなるほどコンテキスト分のメモリが上乗せされ、16000トークンで約15GBが追加されるという計算例もある。
ASUSの製品ページは、1枚で270億パラメータ未満のモデルの大半が動くとしており、4枚を組み合わせて合計128GBを構成すれば最大1200億パラメータのモデルまで対応すると公称する。ただし128GB運用は量子化などの数値の引き下げやソフトウェアの構成次第であって、1枚の巨大GPUのように単純に加算して動くわけではない点には注意が要る。さらにASUS自身がFAQで、Intel向けのoneAPI/SYCL環境はCUDAと比べて成熟の途中だと明記している。
日本での実勢価格は約31万円から
ASUS版の価格と発売日は未発表で、10月20日時点で日本の公式サイトにも掲載されていない。現在日本で買える同チップ搭載カードはASRock(約31万円から)とSparkle(約32万円から)で、発売時の想定だった約22万円から8.5万円程度上がっている。もっとも、同じ32GB構成の競合と比べると見え方は変わる。AMD Radeon AI Pro R9700 32GBはASRockクリエイター版が約33万円、PowerColor版が約34万円から。NVIDIA RTX Pro 4500 Blackwell 32GBは約95万円からで、一般向けのGeForce RTX 5090(32GB)は123万〜140万円ほどに達する。32GBのメモリを積むカードという括りでは、B70は国内で最も安価な部類だ。
ゲーム性能については、1440pの画質設定でGeForce RTX 5060 Ti 16GBに近いという報道が1本ある程度で、数字を断定するには十分ではない。一般向けのゲーム用ドライバもインストール可能とされるが、この値段をゲーム用途で払う理由は資料からは見つかっていない。
ゲーマーの期待は「B770」へ
今回の投入でASUSのAI向けラインは、NVIDIA RTX Pro、AMD Radeon AI Proに続きIntel Arc Proと3者が揃ったことになる。ゲーム向けのArcを待っていた層にとっては、話がまったく別の場所で進んでいた状況だ。技術記事のコメント欄では、B770という名前の製品を望む声や「電力を引き上げてメモリを高速化したB770ならRTX 5070あたりに届くのでは」という予想が上がっているが、製品自体はどこにも出ていない読者の期待の域を出ない。
ネットの反応
ちょっとよくわかってないのだが、VRAMが大きければいいという話ではないのでは? NVIDIAのDLSSはNVIDIAのグラボでしか使えない。ローカルAIのCUDAもNVIDIAのグラボでしか使えない。その辺がNVIDIA一強の要因なのだ
B770がまだ出ていないのは少し寂しい。290W版の性能は5060 Ti 16GB相当にとどまっていたが、その後2回の大型ドライバーアップデートで幅広い性能向上があった。20Gbpsメモリの正規版B770なら5070に届くはず。すべてがAIに向かっている
CUDAの上乗せ価格がすごい。ASRock版を1300ドルで手に入れるのはまだお買い得だが、CUDAのエコシステムの成果を失って、ツールの整備はずっと難しくなる
2〜3年ですべてが元に戻る、という見方には同調できない。近い将来に「普通」に戻ることはなさそうだ。そうであってほしいが
Arc Pro B70のパートナーが増えるのは歓迎だ。次世代で旧式化した後に収集品として確保できる確率が上がる
無駄なシリコンだ
AIの所感
このニュースの本質は、グラボ市場の重心が「ゲーム性能」から「メモリの容量と帯域」へ移ったことを、大手AIB業者の動きがはっきり示したことだ。ASUSが初めて純正Arcを出すなら、ROGブランドでゲーム用を出すのが常識的なプランのはずが、AIアクセラレータの並びから投入された。12GBのカードでは150億パラメータのモデルすら載らないという純粋な容量の事実が、需要の一角をはっきり説明している。ゲームをしたい人の選択は「ゲーム用グラボから先に選ぶ」の一言に尽き、ローカルAIを志す人にとっては、まず動かしたいモデルのパラメータ数からメモリを見積もる掛け算が、グラボ選びの第一歩に変わった。価格が日本でどこに着地するかは未定だが、32GBの部類ではB70が最安層である現状は、「動かしたいモデルの大きさ」でグラボを語る時代が来たことの象徴と言える。